小津安二郎と入江泰吉展 映画監督と写真家の交わり 三重・松阪

【1950年代前半の入江泰吉】

【松阪】三重県松阪市立歴史民俗資料館はこのほど、同市殿町の同館で企画展「小津安二郎と入江泰吉」を始めた。ワンカットごとの構図の見事さが高く評価された小津と大和路の写真家入江の交遊と相互の影響を紹介している。会期は9月25日まで。入館料は一般150円、6―18歳70円。

9―19歳の青春期を松阪で過ごした小津を顕彰する小津安二郎松阪記念館が昨年4月、同館2階に開設された。企画展は1階で開催している。

小津(1903―63年)は1950年、「宗方姉妹」の奈良ロケで入江(1905―92年)と出会った。大和の風景写真をライフワークとした入江の「興福寺を望む」などの作品や、撮影中の小津を捉えた写真を出品。小津の少年時代の水彩画やデッサンも展示している。

小津は1951年公開の「麥秋(ばくしゅう)」で、ラストの麦畑のシーンを、大和三山の一つ、耳成山を背景に撮影した。入江は1959年の同じ季節と場所で「飛鳥の里 耳成山麓」を撮影している。

同館は「写真を映画と比べると、同じ側面を写していることが分かる。8年前に小津が撮影した『麥秋』が入江の念頭にあっただろう」と解説している。