教訓未来にどう生かす 四日市公害訴訟判決50周年シンポ 講演やパネル討論

【四日市公害の教訓について話し合う朴特命副学長(写真左)とパネリストら=津市栗真町屋町の三重大学で】

都市環境ゼミナールと三重大学北勢サテライト「SDGs(持続可能な開発目標)」研究会は23日、津市栗真町屋の三重大で「四日市公害訴訟判決50周年シンポジウム」を開いた。四日市公害の教訓を未来にどう生かすかについての基調講演やパネル討論があり、参加者は熱心に耳を傾けていた。

このイベントは四日市公害訴訟判決から50周年の節目に、四日市公害の教訓から学び、21世紀の持続可能なカーボンニュートラル社会を三重の創生にどのように生かすかを考えようと企画された。

パネル討論では三重大の朴恵淑特命副学長をモデレーターに都市環境ゼミナールの伊藤達雄会長や企業、自治体、大学関係者6人がパネリストとして登壇。

昭和四日市石油総務課の伊藤精洋さんは四日市公害の後、高度な排ガス処理技術や水処理技術の採用や公害防止協定書などソフト・ハード面で改善に取り組んできたことを紹介。同大の安部大樹人文学部特任助教は「公害からの回復は企業の努力がなければ実現しなかったのでは」と話した。

同大院生の小西凌さんは「持続可能な社会を迎えていくためには過去の事実を知って、未来への選択を誤らないようにしていく必要がある」と話し、伊藤会長は「環境は人間がつくるもの。これから先知恵と技術を磨いてどのように変えていくのか、新しい世代に努力してもらいたい」と次世代に期待した。

最後はモデレーターの朴特命副学長教授が「過去の負の遺産を未来への正の資産に代えるためにはパンドラの箱をそのまま閉じていてはいけない。そのために世代間交流が大事」とまとめた。