新型コロナ2279人感染 初の2000人超、三重県がアラート発出

【臨時会見で「感染防止行動徹底アラート」の発出を発表する一見知事=県庁で】

三重県は21日、未就学児から100歳代までの男女2279人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日当たりの新規感染者数としては7日ぶりに過去最多を更新し、初めて2千人を超えた。県は同日付で独自の「感染防止行動徹底アラート」を発出。感染防止対策を徹底するよう県民に呼びかけた。

アラートは「このまま感染拡大が続くと医療体制が逼迫(ひっぱく)する」とし、マスクの着用や手指消毒、換気などの基本的な対策を徹底するよう要請。高齢者の4回目接種や若年層の3回目接種も呼びかけた。

事業所には、従業員に対する対策の周知を要請。体調不良を申し出やすい環境をつくり、体調不良者の早期帰宅や受診を促すよう求めた。外出自粛などの行動制限に関する要請は盛り込んでいない。

県は「1日も早く県民に伝えた方が良い」(一見勝之知事)とし、アラート発出の基準だった病床使用率40%に達していない段階での発出を決めた。名称も当初は「医療提供体制アラート」とする予定だった。

一見知事は臨時の記者会見で「今までと局面が変わっている。かつてない規模で感染が拡大している」と強調。アラートの名称変更は「県民に対策を徹底してもらうため、分かりやすくした」と説明した。

これまで「まだ判断するには早い」などとしていた感染の第7波は「BA・5が県内で最初に確認された6月23日あたりからだと思う」との認識を示し、8月上旬まで新規感染者が増加する見通しを示した。

一方、行動制限については「今はブレーキを踏む段階ではない」と説明。病床使用率が50%に達した場合でも、飲食店などへの営業時短要請を伴う「まん延防止等重点措置」の要請には慎重な姿勢を示した。

県は来月5日にも近鉄四日市駅と宇治山田駅に無料検査の拠点を設ける予定。病床使用率が40%に達した場合は確保病床を548床に増やし、プラザ洞津(津市)の臨時応急処置施設も再稼働させる方針。

県によると、21日発表の新規感染者は前日比で1228人の増加、前週同一曜日比では1055人の増加。直近1週間の人口10万人当たり新規感染者は458・18人で、前週の1・56倍に当たる。

病床使用率は38・6%で前日から2・4ポイントの上昇。入院中の感染者は前日比11人増の178人、宿泊療養者は7人減の177人、自宅療養者は1493人増の9323人となった。

県は感染者のうち90代の女性が20日に死亡したと発表。入所先の施設で療養中に死亡したといい、県は「新型コロナが死因だった」としている。県内感染者の死者は321人となった。

また、県内の有料老人ホーム、医療機関、社会福祉施設でクラスター(感染者集団)の発生を認定。老人ホームでは職員や入所者ら八人、医療機関では33人、社会福祉施設では65人の感染が判明した。

市町別の新規感染者は四日市市で345人、津市で327人、桑名市で304人、鈴鹿市で238人、松阪市で174人、伊勢市で144人、菰野町で101人、志摩市で91人、名張市で77人、東員町で75人、亀山市で61人、伊賀市で57人、いなべ市で53人、朝日町で47人、玉城町で36人、川越町で34人、県外で20人、明和町で13人、多気町と鳥羽市で12人ずつ、尾鷲市で11人、大台町で8人、大紀町、紀北町、紀宝町で7人ずつ、木曽岬町、度会町、御浜町で4人ずつ、熊野市と南伊勢町で3人ずつ。このうち1402人の感染経路が分かっていない。県内の感染者は延べ10万3075人となった。