柿渋使った作品や木版画 津の三重画廊で名嶋さん個展 三重

【作品を紹介する名嶋さん=津市中央の三重画廊で】

【津】津市を拠点に国内外で活動する作家の名嶋憲児さん(53)=同市久居野口町=の個展が、同市中央の三重画廊で開かれている。柿渋を使った新作を中心に33点を展示・販売している。17日まで。

名嶋さんは旧久居市出身。大学卒業後、偶然見た木版画に引かれて制作を始め、平成六年から作品を発表。国内外で高い評価を受け、多くの美術館に作品が収蔵されている。同画廊の個展は2年ぶり4回目。

インドやネパールの土で自作した絵の具を使った新作の版画「去来」、柿渋と絵の具を重ねた和紙に棒で一気に線描した「月の晩」、短冊状の板に和紙と柿渋を重ね、べんがらや墨などを載せた「地方札」のシリーズなど、定石にとらわれない発想で制作した作品が並ぶ。

名嶋さんは今展を「絵の具や筆や紙などしがらみを取っ払って快適に制作できるかが根本でそれに近づいた作品群」だとして、「先入観なくフラットな状態で見てもらえれば」と来場を呼びかけた。