自公は「大差での勝利」強調 野党「連携不足」敗因に 参院選一夜明け、三重県内各政党代表会見

【会見する(右から)自民党県連の田村会長、公明党県本部の中川代表、立憲民主党県連の中川代表、国民民主党県連の金森代表、共産党県委員会の大嶽委員長、社民党県連の五味幹事長=県庁で】

参院選の投開票から一夜明けた11日、三重県内各政党の代表らが県庁で記者会見し、選挙戦を振り返った。前県議の新人、山本佐知子氏(54)を当選させた自公両党は「大差での勝利」と強調。来春に控える県議選での躍進に意欲を示した。一方、無所属新人、芳野正英氏(47)の敗因には野党間の連携不足を挙げる声が相次いだが、政策の異なる野党が同じ候補者を支援することの「分かりにくさ」を指摘する声もあった。

自民党県連の田村憲久会長は「これまでは自民党が勝つときは僅差が多く、敗れるときは大差だった」とした上で「今回は非常に多くの県民から熱い支援をいただいた」と選挙戦を振り返った。

「大差」の理由は「立憲民主と国民民主は政策的に違う。有権者には分かりづらかったのだと思う」と分析。自民が県内の参院2議席の奪還を果たしたことには「大きく時代が動いている」と語った。

安倍晋三元首相が銃撃を受けて死去した事件が選挙結果に与えた影響は「それで勝ったわけでなく、さまざまな活動あっての勝利」としつつ「安倍さんの思いを実現しなければならないと思ったのは事実」と語った。

来春の県議選は「これまで自民は(県議選に)弱いと思われていたが、体制を整える」と強調。県連幹事長の津田健児県議は議席の過半数獲得を目標とし、県議会に2つある自民系会派の統合にも意欲を示した。

山本氏を推薦した公明党県本部の中川康洋代表は「昨年の衆院選で1区から4区まで全て自民の議員がそろい、私も復活して戦える構図ができた。その流れのまま参院選に入れた」と勝因を分析した。

野党の敗因は「最後まで一つになりきれなかった」と指摘し、国民民主党の玉木雄一郎代表が来県した際に芳野氏と合流しなかったことを一例に挙げた。「三重県方式は過去の物となった」とも語った。

他方、立憲民主党県連の中川正春会長は「新政みえや連合三重などの支援を受ける体制がしっかりできていた上での大敗」と総括。「体制を組み直さなければならない」と、危機感をあらわにした。

3年前の参院選よりも自民候補との差が開いた理由は「野党の塊として戦う体制が崩れてしまったことが最も大きな要因」と分析。「(与党との)対立軸をはっきりさせることができなかった」と語った。

安倍元首相の銃撃が選挙情勢に与えた影響は「分析しないと分からない」としつつ「肌感覚として国民の政治に対する受け止め方が変わった。われわれは追い上げていたが、景色が変わった」と語った。

会見に同席した県連幹事長の三谷哲央県議は来春の県議選について「参院で議席を失った影響を、どうカバーするのか考えなければならない」と説明。県議選の目標は自民と同じく「過半数」とした。

国民民主党県連の金森正代表は「予想よりも厳しい結果だと率直に思う」と険しい表情で振り返った。敗因については「社会情勢を踏まえ、国民が保守政治に託したとしか言いようがない」と語った。

野党間の連携は「微妙。わだかまりがあった」と指摘。国民の玉木代表が来県した際の演説で芳野氏への支援を呼びかけなかったことを挙げて「ああいう一面が微妙に映った。温度差があった」と語った。

共産党県委員会の大嶽隆司委員長は、芳野陣営が政策協定に応じなかったことから目立った活動をしない「自主支援」にとどめたことを踏まえて「これまでの野党共闘が実現せず、残念に思う」と述べた。

敗因を問われた大嶽氏は「対抗馬との政策的な違いを鮮明にすべきだった」と指摘しつつ「芳野さんの戦いを知るよしもなく、意見もしなかった。いろんな思いがある」と語る場面もあった。

また、芳野氏を支持した社民党の五味靖幸県連幹事長も「市民と野党の共闘を進められなかったことが大きな敗因」と分析。「支持はしたが、目に見える形で手を携える場面がつくれなかった」と語った。