三重県内路線価、30年連続で下落 2年ぶりに幅縮小

【路線価が12年連続で県内トップの「ふれあいモール通り」=四日市市安島1丁目で】

国税庁は1日、令和4年分の路線価を公開した。三重県内では標準宅地の平均価格が前年比で0・9%下落。30年連続の下落となったが、下落幅としては2年ぶりに縮小した。標準宅地の評価に当たった不動産鑑定士は「新型コロナウイルスの影響が落ち着き、全体的な地価は回復傾向にある」としている。

税務署管内ごとの最高路線価では、桑名だけが前年比で上昇。四日市、伊勢、鈴鹿は横ばい、津、松阪、上野、尾鷲は下落した。前年は11年ぶりに県内税務署管内ごとの最高路線価で上昇地点がなかった。

最高価格は12年連続で四日市市安島1丁目の「ふれあいモール通り」で、1平方メートル当たりの価格は前年と同じ32万円。令和2年まで7年連続で上昇して以降は、2年連続で横ばいとなっている。

県内税務署管内ごとの最高路線価としては、桑名市寿町2丁目の「桑名駅前線通り」だけが上昇し、前年比2・8%(5千円)増の18万5千円。前年は横ばいだったが、3年ぶりに上昇した。

津市羽所町の「津停車場線通り」は2年連続で下落し、2・6%(5千円)減の19万円。下落幅も前年比で0・1ポイント拡大した。県庁所在地の全国順位としては、前年から一つ下げて40位となった。

税務署管内ごとの最高路線価で最も低かったのは尾鷲市古戸町の「国道42号通り」で、前年から2・1%(千円)減の4万7千円。名古屋国税局管内の最高路線価としては、11年連続で最も低い。

片岡浩司不動産鑑定士は「平均価格の下落幅は縮小し、地価は全体的に回復している。特に四日市や桑名の駅前では従来からマンション用地の需要が高く、コロナ後を見据えた動きが高まっている」と話す。

一方で「津や松阪の駅前は飲食店の比率が高く、客足がコロナ前の状況には戻っていない。尾鷲では熊野尾鷲道路の開通によって国道42号の交通量が減少しており、集客力の低下が懸念される」としている。

路線価は主要道路に面する土地の評価額。相続税の申告などで目安となる。国税庁が国交省の地価公示や不動産鑑定士の鑑定評価額を基に1月1日時点の評価額を算定し、ホームページなどで公開している。