沖縄の戦禍伝える木版画 津で久保さん作品展 三重

【作品を紹介する久保さん=津市大門の「ニネンノハコ」で】

【津】三重県津市河芸町の木版画家、久保舎己さん(74)の作品展「沖縄を考える」が、同市大門のアトリエ「ニネンノハコ」で開かれている。太平洋戦争での沖縄の悲劇を題材にした作品など戦争をテーマにした木版画18点と所有する書籍や資料などを展示している。26日まで。午前10時―午後5時。入場無料。

久保さんは津市出身。美術学校で学んだ後昭和50年から独学で木版画を制作しており国内外で作品を発表している。今展は基地問題を抱える沖縄の現状とウクライナ情勢とを重ね、自身が感じる危機感を伝えたいと開いた。

太平洋戦争中の沖縄戦での集団自決から想起した作品「オキナワ(とびおりる母子)」は幼子を抱き裸で身を投げる女性を表現。疎開船が爆撃を受けた対馬丸事件を題材にした「対馬丸」は、暗い海に沈む船から無数の泡が立ちのぼっている。

久保さんは沖縄の現状を「米軍基地が集中し周りの島には自衛隊の基地が増えている」と指摘。台湾有事で日本が戦場になりかつての悲劇が繰り返されることを危惧し「命以上に大事なものはない。無関心にならず立ち止まって考えてほしい」と呼びかけている。