前首相の菅義偉衆院議員が28日、三重県津市大門の津センターパレスで講演し、夏の参院選三重選挙区(改選数1)に自民公認で立候補を予定する山本佐知子前県議(54)=公明推薦=への支援を呼びかけた。
自民県連が「政経セミナー山本さちこを励ます会」と題して開いた政治資金パーティーで講演。約500人(主催者発表)の出席者らと共に勝ちどきを上げ、夏の参院選に向けての奮闘を誓った。
菅氏は「これからは地方の時代。インバウンド(外国人観光客)が増える」とし、観光関連の業務に従事していた山本氏を「観光の専門家」と紹介。「皆さんの力で目的を達成してほしい」と述べた。
「国民が当たり前だと思うことをやってきた。改革を拒む縦割りや前例主義と戦ってきた」などと、自らを紹介。新型コロナ対策や不妊治療の保険適用など、首相在任時の取り組みも振り返った。
山本氏は講演に先立つあいさつで、参院選三重選挙区について「野党にとっては最後の砦。自民は特に北勢が厳しい」と説明。「皆さんの暮らしや産業の足場を固めるため、命がけで戦う」と訴えた。
来賓で出席した一見勝之知事は「自民党県連の皆さんと連携しながら三重を良い県にしていく」とあいさつ。公明党県本部の中川康洋代表は「山本さんの勝利に向けて全力で闘う」と述べた。
次期参院選三重選挙区は山本氏のほかに、芳野正英元県議(47)=立憲民主、国民民主推薦=が無所属での立候補を表明している。改選を迎える立民現職の芝博一氏(72)は今期限りでの引退を表明している。