変形真珠のアート作品1冊に 伊勢の元真珠店主、小西さん出版 三重

【半世紀余り制作してきた作品を収めた「バロック真珠作品集」を手にする小西さん=伊勢市二見町で】

【伊勢】個性的な形をした「バロック(変形)真珠」のアート作品を収めた「バロック真珠作品集」が、三重県伊勢市の出版社「月兎舎」から発刊された。作品は、長年真珠の加工販売を手がけてきた小西蔀さん(85)=同市二見町=がライフワークとして創作してきたもの。真珠を人や動物などに見立てたユニークな作品を一冊にまとめた。

半世紀以上にわたり市内で真珠店を営んできた小西さん。バロック真珠の「不思議な魅力」に惹かれ、商いの傍ら作品制作を続けてきた。

真珠が成長する過程でできるバロック真珠は、だるま型や半円状などさまざま。小西さんは、その個性的な真珠と、彫金師に金や銀で細工してもらった小物を組み合わせ、ユニークな発想で作品を生み出す。いびつな真珠に金のヒゲを付けてナマズに、半円型は麦わら帽子、細長い形はダイコンに見立てた。石に腰かけた釣り人、背を丸めた年老いた母親の姿を重ね合わせた「おもかげ」など、幼少時代の思い出からできた作品も数多い。これまで手がけた作品は約200点。作品集には選りすぐりの88点を掲載している。

作品の一部はこれまで店内のギャラリーで展示し、来店客を楽しませてきた。しかし、今年2月に店は営業を終了。作品集は節目の集大成でもある。

小西さんは「作品を見た人は『癒やされる』と言ってくださる。忙しい日常の息抜きに、バロック真珠で創りだした物語を楽しんでもらえたら」と話した。

カラー96ページ、1500円(税別)。伊勢志摩地域の主要書店や月兎舎のホームページなどで購入できる。