平和願いヒマワリの種まく ウクライナから避難の浅井さん家族 三重・度会町

【花壇にヒマワリの種を植える浅井さん(左)親子=度会町棚橋の宮リバー度会パーク遊水プール鏡で】

【度会郡】ロシアの軍事侵攻を受けたウクライナから出身地の三重県伊賀市に避難している浅井絵利香さん(36)が21日、長女(4つ)と次女(2つ)とともに度会町の宮リバー度会パークを訪れ、平和への願いを込めて町民らと遊水プール鏡前の花壇にヒマワリの種を植えた。

浅井さんは平成25年にウクライナの男性と結婚。国内で暮らしていたが、昨年3月に夫と娘2人と首都キーウ(キエフ)に移住し、義母と同居していた。

ウクライナ情勢の悪化を受け、2月中旬に帰国予定だったが新型コロナウイルス検査で陽性となり、帰国を断念。ロシアによる侵攻が始まると、近隣住民らと地下シェルターに身を隠した。町に銃声や爆発音が鳴り響き、戦闘が激化する様子を目の当たりにし、恐怖を感じていたという。

子どもたちの無事を最優先して帰国を決断し、3月4日に母子3人でキーウからスロバキア行きの列車に乗り、ボランティアの力を借りてチェコのプラハへ。飛行機でパリを経由して関西国際空港に到着し、伊賀市の実家に戻った。現在は実家を出て母子3人で暮らしている。

浅井さんの母親の佐代子さんが同町出身ということもあり、浅井さんの思いを受けて何かできないかと町みらい安心課が中心となって考え、「わたらい町ひまわりプロジェクト」を企画。平和への願いを込め、ウクライナの国花で「あなたを幸せにしたい」という花言葉を持つヒマワリで町を彩ることにした。

5―6月にかけて町内の公共施設にヒマワリの種をまき、産直施設「いらっ茶いわたらい」で一般家庭向けの種を配布。遊休農地などを所有する町民にも種まきを呼びかけている。

【平和を願ってヒマワリの種を植えた参加者ら=度会町棚橋の宮リバー度会パーク遊水プール鏡で】

この日は、プロジェクトの一環として浅井さん親子と佐代子さん、町民ら約25人が参加。中村忠彦町長が「1日も早く戦争のない世界になることを願っている」とあいさつし、全員で花壇に種を植えた。

浅井さんは「心細い中で避難してきたが、おばあちゃんの住んでいる度会町でたくさんの人に応援してもらい、不安な気持ちが和らぐし心強い」と感謝し、「ヒマワリが満開になる8月にみんながウクライナを思い出してまた応援しようと思ってもらえたらうれしい」と話した。