三重県議会 自民、議長に前野氏擁立 新政は副議長に藤田氏方針

三重県議会会派の自民党(19人)が19日に実施される議長選に、前野和美議員(5期、津市選出)を擁立する方針を固めた。最大会派の新政みえ(20人)は議長候補は出さず、副議長選に藤田宜三議員(4期、鈴鹿市)を立てる方針。いずれも関係者への取材で分かった。

関係者によると、自民党は期数や年齢などを踏まえて前野氏を選んだ。当初は中森博文議員(5期、名張市)も候補に上がっていたが、最終的には「両者の話し合い」で前野氏に決着したという。

一方、新政みえは次期議長に見込んでいた北川裕之氏が名張市長に就任したことから調整が難航。稲垣昭義議員(5期、四日市市)を立てる声も上がったが、副議長を務めていることなどから見送った。

両会派は17日、それぞれの総会で候補者を決定。互いに水面下で候補者を伝え合ったが、投票の約束には至っていないという。両会派は候補者届け出が終了した段階で投票などの対応を決める方針。

県議会では平成31年4月の県議選以降、新政みえと自民党が交互に議長を輩出していた。今回は自民党が前回からの議長ポストを維持し、新政みえは対決を避けて議長ポストを譲る形となる。

県議会は正副議長選の候補者届け出を18日正午で締め切り、同日午後1時半から候補者による所信表明会を開く。正副議長選は19日に実施し、新たな正副議長は同日中に記者会見に臨む予定。