実の娘にわいせつ無罪、津地裁が差し戻し審判決 

三重県内の自宅で令和元年8月、実の娘=当時(14)=にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた被告の男性の差し戻し審判決で、津地裁の四宮知彦裁判長は11日、無罪を言い渡した。検察側は懲役4年6月を求刑していた。

男性は元年8月12日―13日、自宅で就寝中の娘の下着の中に手を入れてわいせつな行為をしたとして、同年10月に逮捕、起訴された。

娘の証言の信用性が争点となった。弁護側は、被害者の証言は変遷しており、不自然で不合理な内容として無罪を主張していた。

四宮裁判長は判決理由で、差し戻し前の一審で取り調べた証拠に加え、司法面接での被害者供述を録音録画した記録などを取り調べたとした上で、「被害者供述の信用性には疑問が残り、ほかに被告が被害者に対して行為に及んだことを認める証拠はない」と述べた。

津地裁四日市支部は2年11月、懲役3年6月の判決を言い渡した。弁護側は控訴し、名古屋高裁は今年3月25日に「証言の信用性について審理を尽くさなかった」として一審判決を破棄し、審理を津地裁に差し戻した。

無罪判決後、男性は弁護士を通して「結論が真実であり、すべてを物語っています」とコメントした。

津地検は「判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」としている。