青木謙順三重県議会議長は11日、任期最後の定例記者会見に臨んだ。新型コロナウイルス対策関連の緊急会議や政治倫理条例の見直しに向けた取り組みを振り返った上で「中身の濃い1年だった」と述べた。
青木議長は「緊急会議を開くなどして県のコロナ対応を審議できた」とし、県当局が策定中の長期ビジョンと中期計画には「議会の考えをしっかりと申し入れた。さらに議論が深まることを期待する」と語った。
就任時に掲げた政治倫理条例の見直しは「今後は条例改正に向けた取り組みが進められる。政治倫理のあり方を検討する機会になった」と説明。差別解消に向けた条例案をまとめたことにも触れた。
その上で「議長としての役割を果たせたことに深く感謝する。引き続き開かれた議会を目指して努力したい」と述べた。今後の課題については「市町の議会と連携して行動する機会が必要」などと語った。
このほか、忌み数とみられる理由で昭和46年5月から欠番としていた「42」の議席番号を復活させたことや、議案に記載された個人情報の一部を非公開にする決定をしたことも振り返った。
また、当初の申し合わせに基づき、正副議長選が予定される19日に辞職する考えを改めて示した。1年間という在任期間の評価は「その年によっても違うと思うので比べることはできない」とした。
今期は新政みえと自民党が交互に議長を輩出していることについては「取り決めはない」と説明。正副議長選に向けた自民党の対応は「あす会派総会が開かれるが、水面下の状況は分からない」と語った。
同じく19日付で辞職する見通しの稲垣昭義副議長も同席し、広聴広報会議の座長として「みえ現場de県議会」を開いたことや、高校生県議会の開催に向けて準備を進めたことなどを振り返った。