栽培気象データを民間提供へ 四日市市スマート農業 センサーとカメラ設置

【記者会見で導入した気象センサーとWEBカメラを紹介する森市長=四日市市役所で】

【四日市】三重県四日市市の森智広市長は26日の定例記者会見で、農業センター(同市赤水町)4カ所と茶業振興センター(同市水沢町)1カ所に気象センサーとWEBカメラを設置したと発表した。対象品目は露地野菜、ハウストマト、ナシ、ブドウ、茶。「ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用したスマート農業導入支援」の一環で、気温や湿度など各種栽培に関する10種類ほどのデータの収集・集積を行い、農作業の効率化・省力化や適切な病害虫の防除などに資する独自の栽培暦の作成に向けて取り組み、生育の見える化を図る。

同市の2020年の農業者は2650人と、15年の3577人から26%減少しており、経験や勘に頼る農業からデータに基づいた農業への転換を図るためのツールとして栽培暦を活用し、熟練農家のノウハウを新規就農者や経験の浅い農業者でも短期間で習得可能にすることで、新たな農業者確保につなげる。農業者には市が開催する研修会などを通じてデータ活用方法を学んでもらい、スマート農業の普及を図るほか、データは広く多くの市民にも利用してもらえるよう農業センターのホームページに公開する。市によると、自治体が導入して民間に情報提供する取り組みは県内初という。

森市長は「収集したデータを分析することで、収穫や水やりのタイミングの判断、病害虫の発生予測、各種作業時間の把握が可能となるなどの効果がある。時系列で映像も追っていける。来年度オープンする給食センターは農業センターと隣接しており、食育の授業でデータを子どもたちに見せるなど、教育にも生かすため、市教委との連携を図る」と語った。