5期20年振り返る 亀井名張市長、退任式で涙も 三重

【退任式で職員から花束を受け取る亀井市長=名張市役所で】

【名張】任期満了(24日)で退任する三重県の亀井利克名張市長(70)の退任式が22日、市役所であった。約50人の市幹部らを前に「皆さんと大きな山を越えることができた」と、5期20年間を振り返った。

亀井市長はあいさつで、就任時に直面した財政難の解消に向けて「改革に次ぐ改革」を進めたことや「福祉の理想郷」を掲げて「命と健康の格差」がない社会の実現に向けて取り組んだと振り返った。

一方で「バラ色の名張市ということにならない」と指摘。人口減少や税収減といった将来への懸念を示した上で「これからも改革を続けていかなければならないと思う」と述べ、職員らを激励した。

「八〇五〇問題」を取り上げて「私の足元は七〇四〇。世のため人のためにと頑張ってきたが、家族のこともできていなかった」と涙ぐみ、言葉を詰まらせる場面も。「退任後は農業にいそしむ」と語った。

次期市長の北川裕之氏(63)を「誠実。勉強熱心」と評価し、市職員時代の後輩だったと紹介。「素晴らしい市長、新しい市議会、そして市民の皆さんと連携、協働して新しい名張をつくってほしい」と語った。

これに先立ち、西山嘉一教育長が職員を代表してあいさつ。「名張を広く発信し、魅力を向上してもらった」とたたえた上で「今後はゆっくりと時間の流れを楽しみ、市政を見守ってもらいたい」とねぎらった。

退任式は新型コロナウイルスの感染防止対策で出席者を絞っての開催。亀井市長は締めくくりに職員から花束を受け取り、会場を後にした。亀井市長の意向で職員による退庁の見送りは実施しなかった。

亀井市長は市職員を経て県議を3期半ばで辞職し、平成14年4月の市長選で現職(当時)の富永英輔氏を破って初当選。今年1月、後援会が市内で開いた「新春のつどい」で6選不出馬を表明していた。