「名張市長選」候補者の横顔(届け出順)

【名張市長選候補の森脇氏(右)と北川氏】
 【名張】任期満了(24日)に伴う名張市長選は、前市議の森脇和徳氏(48)=自民推薦=と、前県議の北川裕之氏(63)=届け出順=による一騎打ちとなっている。ともに前回市長選で現職の亀井利克氏に敗れての再挑戦。17日の投開票に向けて舌戦を繰り広げる候補者の横顔を紹介する。
森脇和徳候補48無新「行政を基礎から学び直し
 前回市長選で落選した直後は「何をするか考えていなかった」が、おわび行脚で支持者に激励されて4カ月後の市議選に出馬。トップ当選で「市長選への切符をもらった」と再挑戦を決意した。
 市議への復帰後は「行政を基礎から学び直したい」と考え、大阪市立大の大学院に入学。名張市の事例を基に都市経営を研究した。「素晴らしい教授や学生から刺激を受けた」と振り返る。
 座右の銘は「初心生涯」。現市政に対する批判の急先鋒で、市の不祥事が相次いだ際には議場で「疑惑のデパート」と言い放った。「言うべきことは言い、果たすべき役割は果たしてきた」と自負する。
 誰よりも市議選のトップ当選を喜んだという父の淳徳さん=享年(80)=を昨年6月に亡くした。「皆さんのためにしっかり働くように」という生前の言葉を胸に、悲しみが癒えない中で選挙戦に臨む。
 同い年の妻と小6の長女との3人暮らし。「家庭は妻に任せきりだった」が、新型コロナの影響で時間に余裕が生まれ、最近は手料理を振る舞うことも。「家族と向き合う貴重な時間ができた」
北川裕之氏63無新「不退転の決意で臨む
 前回市長選で落選を喫してからは、かつて勤務していた地元のケーブルテレビ局にサラリーマンとして再就職。前回市長選から1年後の県議選名張市選挙区で当選し、最大会派の「新政みえ」に戻った。
 県議への復帰後は副議長を務めたほか、特別委員長として全国で初めて差別の加害者側に対する知事の勧告を盛り込んだ条例案をまとめた。新政みえの屋台骨で、同僚からは次期議長とも目された。
 そんな事情もあり、市長選への再挑戦は「熟慮に熟慮を重ねた」。出馬の意思を尋ねる記者に「どうすれば良いか」と返したほど。「県議会には戻らないと新政みえに伝えた」と不退転の決意で臨む。
 文化や芸術に強い思い入れがある。70年代洋楽ロックを愛し、趣味はドラムやギターの演奏。五年ほど前からは、父の茂さん=享年(95)=が指導者だった影響で能の詞章をうたう「謡曲」も習う。
 名張文化協会長を務める立場から、新型コロナの影響で発表の機会が減ったことを悔やむ。一方で「市民が練習の成果を生かせる場を設けよう」と、9月に地元で開く文化祭の準備にもいそしむ。