柔軟オブラートを発明した小林政太郎紹介 出身地の玉城町で企画展 三重

【柔軟オブラート発明のきっかけとなった鉄瓶などが並ぶ会場=玉城町田丸の村山龍平記念館で】

【度会郡】三重県玉城町の医師で柔軟オブラートを発明した小林政太郎(1872―1947年)を紹介する企画展が、同町田丸の村山龍平記念館で開かれている。観覧無料、17日まで。

漢方医を営む旧家に生まれた政太郎は15歳で医師を志して上京し、21歳の時に帰郷して開業。苦い薬を飲みやすくできないかと、試行錯誤を重ねて柔軟オブラートの生成方法を開発し、国内外で特許を取得して販売した。

今年は生誕から150年、発明から120年の節目にあたり、町教委が同展を企画。小林家や同館が所蔵する貴重な品々約30点を会場に並べた。

目を引くのは、柔軟オブラート発明のきっかけとなった鉄瓶。試作中に偶然、原料のデンプンと寒天を鉄瓶にこぼしてしまったところ、水分が蒸発して薄い膜ができたことがヒントとなり、薄くて柔らかいオブラートが発明できたという。昨年11月に小林家から町に寄贈された。

朝日新聞社創設者で親交があった村山龍平からの書簡や力強く表現された政太郎の書、オブラートが国内外で表彰された際の賞状やメダル、見聞を広めようと出掛けた世界一周旅行に持参したかばんや帽子なども展示している。

町教委の田中孝佳吉さん(34)は「何かを発明しようと情熱を持って努力した人が玉城町にいたことを知ってもらえれば」と話した。