津のフリースクール三重シューレ、認定NPO法人に 不登校児童生徒の成長を支援

【認定NPО法人となり「感無量」と話す石山代表=津市広明町のフリースクール三重シューレで】

【津】三重県津市広明町のフリースクール三重シューレ(石山佳秀代表)が30日、税制上の優遇措置を受けられる認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)として県に認定された。約20年にわたり当事者の目線で不登校児童生徒の成長を支援する取り組みが認められた形。石山代表(61)は「やってきた活動が認定につながり感無量」と喜び、今後民間、行政双方からの支援の広がりを期待している。

同法人は平成14年に設立。通信制高校と連携し高卒資格が取れる制度を導入したほか、公民連携の「みえ不登校支援ネットワーク」を設立し当事者と支援者が共に学ぶフォーラムを継続している。

現在県内各地から小3―20歳の25人が通う。これまでに約150人が巣立ち、進学、就職、アルバイトなど社会的に自立している。

認定NPО法人への寄付は税制上優遇されるが認定の条件は厳しく県内では約750の法人のうち約1%。同法人は公益性の高さや地域への継続的な発信などが認められ県で7番目の認定となった。

令和2年度末の県内の不登校児童生徒は公立小中学校が2439人、県立高校が760人で割合は増加している。文科省は教育機会確保法の中で不登校の支援に関して児童生徒が「社会的に自立することを目指す」としており、フリースクールの果たす役割は大きい。

県教委が把握する不登校児童生徒の支援をするフリースクール等は昨年12月時点で県内に16施設。いずれも民間のため利用料がかかる。同法人の場合月額3万4千円の会費や入会金などが必要で、経済事情により通えない家庭がある。

石山代表によると他県ではフリースクールに関し運営助成を県が、保護者の家計支援を市が行う例があるが三重県、津市ともにフリースクールに通う家庭への支援はないといい「学校以外を選ぶ親を支援する体制がない」と嘆く。

石山代表は「自己否定感を抱かないで育つような環境をいかに準備できるかは大人の課題。認定NPО法人になり民間の支援が広がるだけでなく、行政の財政支援もぜひ考えて頂きたい」と話している。