脱炭素燃料でレース参戦 鈴鹿5時間耐久が開幕、トヨタ・スバル・マツダ会見 三重

【スーパ耐久シリーズ初戦の「鈴鹿5時間耐久レース」開幕で共同会見する(左から)マツダの丸本社長、スバルの中村社長、トヨタの豊田社長=鈴鹿市稲生町の鈴鹿サーキットで】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市稲生町の鈴鹿サーキットで19日、量産車を改造して走行する「鈴鹿5時間耐久レース」が開幕し、カボーンニュートラルに向けた取り組みを進めながら参戦するトヨタの豊田章男社長、スバルの中村知美社長、マツダの丸本明社長が共同会見で今季の抱負を語った。

レースはスーパー耐久シリーズの初戦。決勝は20日。今季は計7戦を予定する。

3社はメーカー開発車両のカテゴリー「ST‐Q」クラスで、水素やカーボンニュートラル燃料を搭載した実験的車両で参戦し、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」に取り組む。スバルは初参戦、マツダは初のフル参戦で、取り組みを先行するトヨタと連携するとともに、競い合う。

会見では、冒頭でレースのドライバーも務める豊田社長が「スーパー耐久らしく乗る人も造る人も、見る人も楽しいレースにしていきたい」とあいさつした。

スバルは二酸化炭素と水素、非食用のバイオマスなどを由来とした成分を合成した燃料を使用する。中村社長は「参戦の目的はカーボンニュートラルの選択肢を増やすと同時に、アジャイル(機敏)な開発を通じて次世代のエンジニア育成も図ること」と述べ、「他では得がたい貴重な経験が、参加しているエンジニアだけではなく、多くの社員に刺激を与えて成長につながれば。全力でチャレンジしていく」と話した。

マツダは、昨年岡山でのスポット参戦の経験を生かし、今季は年間チャレンジする。丸本社長はフル参戦の目的として「さまざまな気温やレース環境の中で石油を一滴も使わないバイオディーゼル燃料の実証と、活動を通じてバイオディーゼルの可能性を追求し、普及促進につなげたい」と述べ、「マツダの飽くなき挑戦を積み上げ、性能改善を続ける」と決意を述べた。

トヨタは今回のレースで、開発を進める水素エンジン車両のほか、新たに水素と二酸化炭素を合成したカーボンニュートラル燃料を使用した車両で挑む。

今回、水素エンジン車両には山梨県、東京電力ホールディングス、東レが連携して製造する太陽光水素を使用する。

豊田社長は「最初は8、9社程度だった仲間が22社に増えた」とこれまでの取り組みを振り返り、「カーボンニュートラルは全国民が、全産業が、参加してこそなり得るべきもの。意思ある情熱と行動が未来の姿を変えていく」と話した。