「泥棒に黙秘権あるか」 取り調べを違法と認定 三重県に70万円支払い命令

警察から任意で窃盗事件の取り調べを受けた際、黙秘権が告知されなかったのは違法だとして、三重県伊勢市の女性(64)が県に120万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、津地裁の竹内浩史裁判長は10日、県に70万円の支払いを命じた。

判決によると、女性が志摩市の道の駅店でパート社員として勤務していた平成28年12月、売上金の紛失が発生。鳥羽署の当時の巡査部長が29年12月21日、黙秘権を告知せず、女性の取り調べをした。巡査部長は事件の償いを求めた上で、犯人でないと否認した女性に対し「黙秘権を行使しとんのか。泥棒に黙秘権あるか」などと言った。女性は令和元年12月に不起訴となっている。

竹内裁判長は「基本的な権利である黙秘権を否定する趣旨の発言を繰り返しており、自白の強要にもなり得る方法で取り調べた」と指摘した。

県警は「今後の対応については、判決内容を検討した上で判断したい」としている。