三重県立大設置「一定の必要性」 県、有識者会議の報告書公表 県議会常任委

【報告書の説明を受ける戦略企画雇用経済常任委=県議会議事堂で】

三重県議会は11日、戦略企画雇用経済、環境生活農林水産、医療保健子ども福祉病院の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。戦略企画部は有識者会議がまとめた県立大の設置に関する報告書を公表。報告書は若者の県内定着を促す観点などから「設置の必要性は一定ある」と結論づけた。県は「設置には意義がある」とし、学部や規模などを検討した上で来年度中にも設置の可否を判断する考えを示したが、委員からは「税金で作るようなものではない」などと、設置に反対する声が相次いだ。

委員から反対の声相次ぐ

〈戦略企画雇用経済=野村保夫委員長(9人)〉
一方、報告書は県立大の設置や運営について「多額の費用を要することや、運営体制整備の検討などに留意する必要がある」と指摘した。

【県立大】
報告書を踏まえ、県は来年度中に県立大の必要性などに関するアンケートを県民や事業者を対象に実施する考えを示した。県立大の設置に必要な費用も算定する方針。

石田成生委員(自民党、3期、四日市市)は「県が税金を投入して作る話ではない」と指摘。服部富男委員(同、5期、三重郡)は「高校の学科も増やせないぐらいなのに、県立大なんて駄目」と反対した。

【不正請求】
県立総合医療センターが診療報酬の不正請求発覚から1年を経ても対応を決めていないことに、三谷哲央委員(新政みえ、7期、桑名市・桑名郡)は「監査が少し甘い」と指摘した。

本年度の監査結果は「センターが東海北陸厚生局に報告して対応を協議している」とした上で「原因究明や事後処理を適切に」と付言した。三谷委員は「早く対応して信頼を回復させるべき」と訴えた。

来年度末には廃棄物処理の行政代執行完了見通し

〈環境生活農林水産=野口正委員長(8人)〉
廃棄物対策局は不適正な廃棄物処理に行政代執行で対応している4事案について、令和4年度末には対策工事が終了する見通しとなっていると報告した。

【4事案】
県によると、4事案のうち、産廃処理業者が処分場を無許可で広げた「四日市市内山事案」の対策工事は元年度末で終了。残る3事案の対策工事も4年度末で終了する見通し。

県は行政代執行の交付税措置が期限を迎える4年度末までに対策工事を終える方向で計画を進めていた。不適正な処理をした事業者の特定や費用の求償は4年度末以降も「粘り強く対応する」としている。

【中間報告】
環境生活部はRDF(ごみ固形燃料)焼却・発電事業の総括をまとめた中間報告書(案)を示した。RDF事業の決算を経て、来年3月の常任委で最終報告書の案を示す方針。

県によると、中間報告書の案は、昨年12月に示した原案への意見を踏まえて策定。県議会での議論に関する項目を新設し、一部が反対したことや平成11年に関連予算を可決したことなどを追記した。

ギャンブル等依存症対策推進計画で最終案

〈医療保健子ども福祉病院=田中智也委員長(9人)〉
医療保健部は、ギャンブル依存症の予防などを目的とした「ギャンブル等依存症対策推進計画」の最終案を示した。

【最終案】
県によると、昨年12月から今年1月にかけてに実施したパブリックコメント(意見公募)で寄せられた意見を踏まえ、中間案の一部を修正。支援機関の一覧を追記するなどした。

県はギャンブル等依存症対策基本法が平成30年10月に施行されたことを受けて計画の策定を決定。計画は来年度からの4年間を対象期間とし、患者らへの支援などを基本方針に定めている。

【看護大】
医療保健部は県立看護大の認定看護師教育課程で授業料と入学検定料、入学料を引き上げると報告。常任委は関連議案を全会一致で承認した。令和4年度から引き上げる。

県によると、引き上げは「感染管理」の研修を設けることが理由。授業料は年間で約27万3千円、入学検定料は約2万5千円、入学料は県内在住者で約8千円、県外在住者で約6万3千円を引き上げる。