津工黒田さん、ヨットで世界へ 三重県立高で卒業式、学び舎巣立つ

【今年度インターハイ学校対抗戦で4位入賞を果たした津工業高校ヨット部の3年生の仲間と、卒業式後笑顔で記念撮影する黒田浩渡選手(後列左端から2人目)=津市半田の同校で】

三重県内の県立高校のほとんどで1日、卒業式が行われ、各校の3年生たちが学舎を巣立った。進学や就職で県内を離れる生徒がいる一方で、県内に残り、地元で新たな道を開く生徒もいる。津工業高校ヨット部3年で、大阪府茨木市出身の黒田浩渡さん(18)はセーリングの一人乗り種目、ILCA7(旧レーザー級)を究めるため春以降も社会人選手として津市にとどまり、三重から世界を目指す。

小3から兵庫県のヨットチームに入り競技を始めた。1人乗り種目が専門で、中学時代から年代別の日本代表に選出され、高2で女子1人乗りの五輪種目、レーザーラジアル級で日本一に輝いたことも。ILCA7への挑戦は高3の後半から始め、今年2月24―27日に行われた杭州アジア大会の代表選手選考会は大学生や社会人に混じって総合4位。アジア大会の出場枠1からは漏れたが、8レース中第1レースで1着を取り、存在感を見せた。

各地を転戦する中で、令和3年の三重とこわか国体に向けて強化が進む県内の競技関係者に誘われ、中学から津市で練習するようになった。津工業高校に進学すると、学校から津市のヨットハーバーまで自転車で10分程度の恵まれた環境で実力を伸ばした。部活動を通じて「人としても成長できた」と話し、高校時代の一番の思い出に、レーザーラジアル級で準優勝するとともに、学校対抗戦でも4位入賞した高3の全国高校総体を挙げた。

高校卒業後はナブテスコ(本社・東京)に就職。練習環境は変えず、以前から活動を支援してくれた同社の社会人選手として五輪に出場することを最大の目標に、今年5月に開催予定の世界選手権や8月に予定される21歳以下世界選手権などでの活躍を誓う。新型コロナウイルスの影響で中止になった三重国体への思いも強い。「国体は出来る限り三重県代表として出たい」と意欲を語り「成年男子選手として出場し、国体で勝ち、連覇できたらいい。自分らしい攻めの走りで勝利をつかみたい」と話している。