「オオニベ」の天丼や桑名産のりの恵方巻き 飲食店「歌行燈」が多様な取り組み 三重

【「食を通じて地域に貢献できれば」と話す横井社長=桑名市の歌行燈本社で】

【桑名】東海3県を中心に飲食店36店舗を展開する「歌行燈(あんどん)」(本社・三重県桑名市末広町)は、水揚げされても市場に出回らず、廃棄される「低利用魚」を使った料理の提供や、地元桑名産のノリで巻いた恵方巻きを販売するなど、創業144年の老舗でありながら、さまざまな取り組みを始めた。横井健祐社長(42)は「ローカルチェーン店として、食を通じて地域に貢献できれば」と意欲を燃やしている。

【オオニベを使ったメニューの1つ「海老と白身魚の天丼膳」(歌行燈提供)】

今回、料理に使ったのは白身魚の「オオニベ」。県内ではなじみがない魚だが、九州の一部地域では食べられているという。淡泊であっさりしているが、しっかりとした味わいがある。天丼やフライ、天ぷらにして限定メニューに加えると、食べた客からは、おおむね好評だった。桑名市内をはじめ、四日市、鈴鹿、名張市にある歌行燈の5店舗で販売しているが、各店とも売り切れ次第終了する。

数年前から志摩市の海で、まとまった量のオオニベが定置網にかかるようになった。料理にして提供することで、食べたことがない食材の味をお客様に楽しんでもらい、フードロスにもつなげたい―。そんな思いで、桑名市の会社「On―Co(おんこ)」が手掛ける海の課題解決に取り組むプロジェクトに賛同し、タッグを組んだ。

【桑名産の海苔を使った恵方巻き(歌行燈提供)】

また、恵方巻きには、ノリの製造、販売をする「福井」(同市安永)のノリを使う。横井社長は「地域の食材や産業に目を向けてもらうきっかけになれば」と話す。

県内の歌行燈の7店舗で予約販売し、予約の受け付けは2月2日まで。商品は3日に店頭で渡す。店によって種類、価格が異なる。