男女切りつけられ死傷 四日市の路上 関与疑い元交際相手の男が焼死

【殺人事件があった現場=四日市市三重8丁目で】

【四日市】25日午後10時20分ごろ、三重県四日市市三重8丁目の路上で、「叫び声が聞こえる」と110番があった。駆け付けた四日市北署員が、桑名市森忠の会社員伊藤信幸さん(54)が倒れているのを見つけた。伊藤さんは頭や首、背中など十数カ所に切り傷があり、病院に搬送されたが死亡が確認された。一緒にいた伊藤さんの交際相手の四日市市三重9丁目、パート従業員女性(43)も同一人物に切りつけられ病院に搬送されたが、命に別条はないという。同署は殺人事件として捜査を続けている。

事件から約30分後、四日市市楠町北五味塚の2階建てアパートの一室が全焼する火災が発生。ベランダから男性の焼死体が発見された。身元は、伊藤さんの元同僚で、女性の元交際相手の男(36)とみられる。現場の状況から自殺の可能性が高いという。県警は女性に事情聴取し、男が殺人事件に関与した可能性が高いとみて捜査している。

県警によると、伊藤さんと女性は令和2年11月から今月までの間、5回にわたり警察署に男からのDVやストーカー行為などについて相談していた。これを受け桑名署は今月14日、男にストーカー規制法に基づく禁止命令を出していた。

県警人身安全対策課の奥野英人次長は「必要な措置は講じてきたと考えている。重大な結果が生じたので、同種事案の対応をする時は、相談者の意向に沿ってきめ細やかな支援を行いたい」と話した。

「刺された」「助けて」閑静な住宅街に叫び声

殺人事件があった現場は、近くに市立中学校や公園がある閑静な住宅街だ。

近くに住む70代の女性は、自宅2階にいた同居の家族が、外からの「刺された」「助けて」という声を聞き、110番した。女性は「朝からパトカーが回ってくれているのでそんなに心配はしていないが、早く解決してほしい」と話していた。

三重県四日市市立三重平中学校によると、26日朝、四日市北署から「犯人が逃走しているわけではないので、心配しないでください」という電話があったという。学校は、普段より多めに付近の見回りをするなどした。