雲出川の歴史での役割解説 郷土史家・浅生氏が講演 三重・津

【講演する浅生氏=津市一志町の一志農村環境改善センターで】

【津】三重県津市一志町のボランティアガイド団体「一志町歴史語り部の会」(会員23人)の歴史講演会が16日、同町の一志農村環境改善センターであった。郷土史家で三重郷土会常任理事の浅生悦生氏(76)=同市安濃町=が「雲出川流域の歴史をさぐる(原始古代を中心に)」と題し、雲出川が歴史の中で果たした役割について遺跡や古墳などを軸に解説した。

浅生氏は縄文時代の竪穴住居や土器片、弥生時代の水田遺構など雲出川流域に残る遺跡を紹介した。古墳時代前期の首長墳について、周辺の多くが前方後円墳なのに対し雲出川流域は前方後方墳だとして「他とは違う首長墓の出現が見られる」と指摘。一志町井関周辺に残る石棺から「古墳時代後期に大きな石工集団がいたと推察される」と述べた。

また古事記に「壱師君(いちしのきみ)」の記述があることや日本書紀に雲出川を意味する「廬杵河(いおきがわ)」が登場することを挙げ「雲出川流域は大和と伊勢を結ぶ重要な場所だったということ。雲出川ってすごい」と熱く語った。

同講演会は地域の歴史に理解を深めようと年1回専門家を招いて開催。近郊の約70人が聴講した。