南伊勢町営バスが新路線 阿曽浦―大方竈区間、通学や通院に 三重

【運行を開始した大方竈線の町営バスに乗り込む住民ら=南伊勢町阿曽浦の阿曽浦バス停で】

【度会郡】三重県南伊勢町はこのほど、阿曽浦地区から大方竈地区間(2.4キロ)を結ぶ町営バス大方竈線を新設し、運行を開始した。新路線を設けたことにより同地区間の交通不便が解消され、安心して通学や通院、買い物などに活用できると住民らも喜んでいる。

同地区間はリアス式海岸特有の入り組んだ地形で、道路の幅が狭く海に面している部分も多い。高齢者はバスに乗るために徒歩や自転車で阿曽浦バス停まで移動。スクールバスが到着する同バス停から、低学年の児童が徒歩で帰宅しなければならなかったりして、保護者からは通学時の安全性について意見が出されていた。

町は調査事業を経て、バス停が遠く道路が狭い地区の交通手段確保などの施策を明記した地域公共交通計画を策定。大方竈線について地域公共交通会議で協議、承認した。4月の本格稼働に向け、今月から利用状況を計測する実証実験として平日のみ運行し、バスの本数や運行時間、バス停の位置などを検討する。

町が町営バス運行を委託する三重交通によると、大方竈線には6つのバス停を新たに設置し、1日に計11往復する。同区間を走るバスはワンボックスタイプの10人乗り。運賃は大人100円、町内の小中学生は無料。阿曽浦から別の町営バスを乗り継ぐと、役場南勢庁舎がある五カ所方面や伊勢市方面に移動できる。

運行開始の当日は同バス停で出発式があり、上村久仁町長ら関係者がテープカットをして祝った後、第1便が住民らを乗せて大方竈へ向かった。

大方竈区役員の島田美保さん(75)は「何年も前から要望していたがやっと実現してうれしい」と話した。