漢方医の金子氏が「葉天士医案解説」刊行 三重

【「葉天士医案解説」全11巻を紹介する金子氏=津市西丸之内の金子医院で】

【津】三重県津市西丸之内の漢方専門医、金子幸夫氏(74)はこのほど、清時代の名医・葉天士(1667―1746年)の6冊の医案集を詳しく解説した「葉天士医案解説」(菊判、全11巻約6500ページ)をたにぐち書店(東京都豊島区)から出版した。

葉天士が治療に当たった症例を没後に門人がまとめた、続刻臨証指南医案▽三家医案合刻・葉天士医案▽葉氏医案存真▽葉天士晩年方案真本▽眉寿堂方案選存▽未刻本葉天士医案―の6冊を解説。全てを原文・訓読・語釈・通釈・解説―の形で掲載した。

金子氏は3年前に葉天士の医書「臨証指南医案」の解説書全10巻を出版し3137の全医案を解説。今回の6冊11巻では類似医案の分類に取り組み、新たに解説した医案は2926に上る。

約20年にわたって読み進めた葉天士の膨大な医案の解説集の完成に金子氏は「他にない医案に興味があり楽しみながら勉強できた。若い先生方に読んでいただけるといい」と話した。

金子氏は三重県立大(現・三重大)医学部卒業後内科医としてがんを研究。独学で中国語の医学書を読み平成4年漢方専門の医院を開設した。平成30年第30回日本東洋医学会学術賞、令和3年第36回大塚敬節記念東洋医学賞受賞。