明治の蔵で鳥羽を活性化 芝浦工大生が改修、休憩所や交流スペースに 三重

【旧蔵の内装作業を進める芝浦工大の学生ら=鳥羽市内で】

【鳥羽】三重県鳥羽市にある使われなくなった明治期の旧蔵を地域活性化に役立てようと、芝浦工業大学(東京都江東区)の学生らが「空き家改修プロジェクト」と銘打って改修作業に取り組んでいる。来年2月の竣工を目指しているという。

同大では建築学部の学生を中心に10年前から、課外活動の一環として空き家を使った地域活性化活動を展開。静岡県伊豆市稲取地区などで活動を続けてきた。

鳥羽市の中心市街地活性化を目指す町づくり団体「鳥羽なかまち会」が令和元年12月、都内で開いた移住定住促進イベントでの交流をきっかけに鳥羽でのプロジェクトがスタート。会員の一人が所有する旧蔵を街の休憩所や交流スペースとして再生しようと取り組みを進めている。

【地域活性化に向けて改修が進められている旧蔵=鳥羽市内で】

旧蔵は、当時卸問屋を営んでいたという所有者が明治期に鳥羽3丁目に建造したとされる木造蔵で、幅約6メートル、奥行き約10メートル、高さ約5メートル。

約20人の学生が長期休暇を利用して年末27―30日にかけて市内に滞在し、木の格子を生かした空間づくりや、床材を重ねて立体感を出す「小上がり」づくりなどの内装作業に励んでいる。作業は全体の約7割まで進め、来年2月の仕上げ作業を経て一般披露を予定しているという。

スタート直後に全国的に新型コロナウイルスがまん延。遠方で県をまたいだ移動が困難となったことから、定期的なオンライン会議で方針について話し合いを重ね、椅子や照明器具の作製など、現地以外でも進められる工程は大学で進める工夫をしてきた。

2年生の星野秀斗さん(20)は「鳥羽の魅力を蔵のように積み重ね、交流できる場にしたい」とし、「地域おこしを共有するのが一番大事。今後続けていくためにも現地と学生の関係の基盤を作りたい」と話した。

鳥羽なかまち会員で、合同会社NAKAMACHI代表の濱口和美さん(70)は「高齢者が多い街なので若い人が歩くだけで元気をもらえる。外に発信できる町づくりにつながれば」と期待を寄せている。