「コロナ大綱」を策定 三重県知事会見、5波検証と6波対策

【定例記者会見で「感染症対策大綱」を発表する一見知事=県庁で】

一見勝之三重知事は22日の定例記者会見で、新型コロナウイルス対応の検証結果をまとめた「感染症対策大綱」を発表した。第5波で検査や調査が不十分だったことなどを明記。第6波の対策に活用する。

県によると、大綱は全120ページで、第5波で浮かんだ課題や対策の検証結果をまとめた「レビュー」と第6波に備えた「対策」の2編で構成。一見知事は9月の就任後、職員らに大綱の策定を指示していた。

レビューは保健所の逼迫(ひっぱく)によって「濃厚接触者の一部に検査を制限せざるを得なかった。職場や友人間の調査ができず、クラスター(感染者集団)の認定に至らない事例が発生した」などと振り返った。

医療体制については「感染拡大時に中等症患者が速やかに入院できなかった」と説明。自宅療養者のうち酸素吸入が必要な「中等症Ⅱ」に当たる感染者が8月末時点で52人に上ったことも明らかにした。

「新規感染者が2日連続で17人以上」と定めていた感染拡大の予兆をつかむシグナルに基づく県民への呼び掛けについても「危機感が十分に伝わらず、県民の行動変容にはつながらなかった」と説明した。

その上で、感染拡大時に保健所に派遣する約350人の職員を事前に確保したことや、無料PCR検査の実施などを対策として明記。臨時応急処置施設や宿泊療養施設の確保を進めていることも記した。

また、感染拡大時に発出する県独自の宣言などを前倒しする方針も明記。県民への呼び掛けは「事前に定めた措置の基準を公表することで、感染拡大前から警戒レベルに応じた行動を促す」としている。

一見知事は検証を通じて「保健所が大変だったことや県民に行動変容を促せなかったことが改めて分かった」と説明。中等症Ⅱの自宅療養者が52人に上ったことには「本当に申し訳ない気持ち」と語った。