伝統の正月飾り「宇治飾り」づくり 三重・伊勢の宇治地区

【宇治飾りの「門飾り」を手にする森田さん(右)と伊勢福の従業員=伊勢市宇治中之切町のおかげ横丁で】

三重県伊勢市の伊勢神宮内宮周辺の宇治地区に伝わる正月飾り「宇治飾り」づくりが21日、内宮前のおかげ横丁であった。作り方を知る人が減少する中、毎年、伝統を継承している。

宇治飾りは、サカキやマツ、アセビなど常緑樹を麻ひもで束ねてつくる。玄関に飾る「門飾り」や台所用などがある。古くから宇治地区に田んぼがなかったため、稲わらを使ったしめ縄の代わりに、近くの山で採った植物で手作りしたという。作り手の高齢化や市販の飾りの普及などで、今ではほとんど見られなくなった。

伝統を絶やさぬよう、宇治地区出身で数少ない作り手の森田和夫さん(89)=同市楠部町=が、平成22年から、横丁を運営する伊勢福の従業員に作り方を伝えている。この日は従業員4人が一緒に作業。森田さんが「バランス良く、しっかり束ねて」と手ほどきし、門飾りなど3種類約50本を仕上げた。

完成した宇治飾りは、数量限定で販売。26日は、横丁の一部店舗に飾り付け、正月準備をする。