「上野博士とハチ公」像寄贈 親族が津市に50体、久居地域の学校や公民館へ 三重

【寄贈されたブロンズ像について話す前葉市長(右から2人目)、上野慎さん(中央)ら=津市役所で】

【津】三重県津市出身の農学者で忠犬ハチ公の飼い主で知られる上野英三郎博士(明治4―大正14年)の親族が21日、上野博士とハチ公をモデルにしたブロンズ像50点を津市に寄贈した。上野博士の孫で、今年1月に83歳で亡くなった元県議会議長の一人氏が生前に有志で作ったもので、久居地域の学校や公民館と各総合支所などに贈られる。

上野博士は久居元町出身で旧東京帝国大(東京大)教授。愛犬のハチは上野博士の死後も長く渋谷駅(東京)で博士を待ち続けたことで知られ、近鉄久居駅前の公園には上野博士とハチ公の銅像がある。

ブロンズ像は平成25年頃に一人氏が地元出身の上野博士とハチ公を多くの人に知ってもらおうと義弟の宇戸平秀敏さん(72)ら有志六人と共にタイの会社で百点を制作した。上野博士が行儀良く座るハチと目線を合わせるようにかがみハチのほおを両手で包む姿で幅34センチ、奥行き18センチ、高さ約30センチ。博士の功績を記した台座付きと台座なしの2種類がある。各自が友人らに進呈した残りの計約50点が一人氏宅に保管されており遺品を整理する中で寄贈を決めたという。

寄贈式には一人氏の妻の貞子さん(79)と孫の慎さん(20)、宇戸平さんが出席。慎さんは「上野博士が久居出身だということが広く知ってもらえたら」と述べた。前葉泰幸市長は「上野先生の農業分野における功績やハチとのつながりを津市に長く伝えていく」と謝辞した。

宇戸平さんは制作当時「久居駅前の銅像の顔を基に目線を合わせた姿を依頼した」と振り返り「子どもたちに上野博士を知ってもらい、併せて動物を愛する心を育ててほしい」と述べた。