引きこもり1270人 三重県内の実態調査 男性が7割

三重県は17日、戦略企画雇用経済、環境生活農林水産、医療保健子ども福祉病院の各常任委と予算決算常任委の各分科会を開いた。子ども・福祉部は民生委員らを通じて初めて実施した、引きこもりに関する実態調査の結果を報告。県内で1270人が引きこもり状態にあり、このうち男性が約7割を占めることを明らかにした。

40代が最も多く

〈医療保健子ども福祉病院=田中智也委員長(9人)〉
調査は7―8月にかけて実施。約4千人の民生委員・児童委員を対象に実施したアンケートを基に調査結果をまとめた。

【引きこもり】

調査結果によると、引きこもりの状態にある人は年代別で40代が最も多く、全体の23・4%を占めた。30代の16・7%、50代の16・6%、60代の9・1%が続いた。

引きこもり状態の期間は「10年以上20年未満」が最多で19・1%。次いで多かったのは「5年以上10年未満」で10・4%。30年以上にわたって引きこもり状態にある人も4・2%に上る。

【計画】

県は今回の調査結果を踏まえて策定した「ひきこもり支援推進計画」の中間案を示した。引きこもりの状態にある人に対する支援や理解の促進に取り組むと定めた。

県によると、引きこもり支援に特化した計画の策定は都道府県で初めて。計画の対象期間は来年度から3年間。パブリックコメント(意見公募)を経て、数値目標などを盛り込んだ最終案を来年3月に策定する。

伊勢茶振興で最終案

〈環境生活農林水産=野口正委員長(8人)〉
農林水産部は10年先を見据えた茶業の方向性を示す「伊勢茶振興計画~愛ある伊勢茶元気プラン~」の最終案を示した。年内にも完成させる。

【計画】

計画の対象期間は来年度からの10年間。県は平成23年に策定した「茶業振興の指針」が本年度で期限を迎えることから、新たな計画の策定に向けた作業を進めていた。

「目指すべき姿」に「持続可能で元気な茶業の実現と県民が誇りに思える産地づくり」を掲げ、生産者の育成や需要に対応した流通体制の強化、消費拡大の推進などを取り組みの方向として定めた。

計画には4つの数値目標を定めた。他産業の従事者と同等の所得(500万円)がある茶業者の割合を令和13年度に60・0%とし、県民が購入する茶の平均量を現状の約1・5倍にすることなどを掲げた。

一方、前身の指針で数値目標に定めていた生産量などの6項目は全て達成できなかった。県は「これまでとは異なる観点で生産拡大につなげる」とし、これらの数値目標を新たな計画には盛り込んでいない。

「三重テラス」予算に指摘

〈戦略企画雇用経済=野村保夫委員長(9人)〉
雇用経済部が首都圏営業拠点「三重テラス」(東京・日本橋)の撤退などを想定した費用を来年度当初予算で要求したことに対し、委員から指摘の声が上がった。

【三重テラス】

雇用経済部の予算要求に対し、三谷哲央委員(新政みえ、7期、桑名市・桑名郡)は「使うかどうか分からない費用を予算で要求するのは本来の筋とは違う」と指摘した。

これに対し、島上聖司部長は「三重テラスの賃貸契約は来年度末まで。移転、撤退、存続しか選択肢がない中で、最大値の予算を要要求するのは不作法ではないと理解している」と説明した。

【テレワーク】

雇用経済部は障害者のテレワーク推進に向けた取り組みの状況を報告。県内の2社が近く、障害者のテレワークを前提とした職業訓練を実施するとの見通しを示した。

県は昨年度から障害者を対象としたテレワークの訓練などを実施してきたが、就労につながった事例はない。雇用対策課は「企業へのアドバイザー派遣などを通じて実際の就労につなげたい」としている。