生徒数減の高校で「統合の協議」 三重県教委、活性化計画案に明記

【県立高校活性化計画の説明を受ける教育警察常任委=県議会議事堂で】

三重県議会は16日、総務地域連携デジタル社会推進、防災県土整備企業、教育警察の各常任委と予算決算常任委の各分科会を開いた。県教委は来年度からの5年間を対象期間とする新たな県立高校活性化計画(仮称)の案を公表した。生徒数の減少などを踏まえて「県立高校の配置を現行のまま継続することは難しい」とし、1学年3学級以下の高校では「統合の協議」を実施すると明記。入学者が2年連続で20人に満たず、その後も増える見込みがない学校の募集を停止することも明らかにした。

「統合を目指すわけではない」
 〈教育警察=田中祐治委員長(8人)〉
県教委は新たな計画で言及した「統合の協議」について「あくまで統合も含めて協議するということ。統合を目指すわけではない」と説明した。

【活性化計画】
県教委によると、県内で1学年3学級以下の高校は9校10校舎。現行の計画は高校の統合に言及せず、これらの学校では現行計画に基づいて入学者増に向けた協議を進めてきた。

一方、計画は他の高校では担えない県内唯一の学科などがある高校については1学年3学級以下でも「引き続き活性化に取り組む」と記した。これらの学校では来年度以降も統合の協議を実施しない方針。

【統合】
稲森稔尚委員(草の根運動いが、2期、伊賀市)は「誰一人取り残さない教育と統合は全く逆」と指摘。北川裕之委員(新政みえ、5期、名張市)は「これまでも過疎地の学校が犠牲になってきた」と訴えた。

村林聡委員(自民党、4期、度会郡)と喜田健児委員(新政みえ、1期、松阪市)は「一律にして統合されるとの誤解を招きかねない」とし、文言の修正を要請。県教委は修正を検討する考えを示した。

「観光誘客整備のモデル地区に紀北町・古里と鳥羽・答志島」
 〈総務地域連携デジタル社会推進=森野真治委員長(8人)〉
南部地域活性化局は観光誘客の環境を整備する事業のモデル地区に、紀北町の古里地区と鳥羽市の答志島を選んだと報告した。

【受け入れ環境整備】
県によると、モデル地区では宿泊施設間の連携などを通じ、大人数の旅行に対応した環境整備を目指す。事業費は660万円。全額を新型コロナに関連する国の臨時交付金で賄う。

県は今月上旬に両地区で宿泊施設や体験施設向けの研修会を開き、先進事例などを紹介した。来年2月には学校関係者や旅行会社を招いてツアーを実施し、参加者から改善すべき点などを聞き取る。

【売却】
財政負担の軽減を目的に県立ゆめドームうえの(伊賀市ゆめが丘一丁目)をDMG森精機(奈良県大和郡山市)に売却する条例案を全会一致で「可決すべき」とした。

県によると、売却額は11月8日の仮契約時点で4億9999万円。23日の本会議で条例案が可決されれば、同日付で本契約となる。県は来年4月1日に施設を引き渡す方針。

「避難所の感染症対策できない事例」
 〈防災県土整備企業=山崎博委員長(8人)〉
防災対策部は避難所の感染症対策に関する調査結果を報告。感染防止の観点から、マニュアル通りに避難所を運営できない事例があったことを明らかにした。

【避難所】
調査は37カ所の避難所を対象に実施し、有識者が現地視察や市町の回答を基に評価。「有症状者の行動範囲の分離など、マニュアルの対応が実践できていなかった」と指摘した。

県は調査結果を踏まえ、県の避難所運営マニュアル策定指針を見直す方針。年度内に調査結果の報告会を開くほか、自主防災組織や市町の職員を対象とした避難所運営の研修会を開くことも検討する。

【防災訓練】
防災対策部は11月14日に熊野市を拠点に実施した「紀伊半島大水害10年防災訓練」の結果を報告。感染症対策に必要な資機材の配置などで課題があったことを明らかにした。

訓練はコロナ禍で紀伊半島大水害と同等の災害が発生したと想定して実施し、関係者や地元住民ら約2200人が参加。情報の収集や伝達、避難所への誘導、救援物資の搬送などの手順を実践で確認した。