
【松阪】三重県松阪市平生町の音楽家トリタニタツシさん(57)は17日午後7時から、同市嬉野権現前町の嬉野ふるさと会館でコンサート「北欧のクリスマス」を開く。スウェーデン留学中に自作した伝統楽器の鍵盤付きバイオリンを奏でる。5人が出演する。
トリタニさんは鍵盤付きバイオリン「ニッケルハルパ」の腕を磨こうと2年前、スウェーデンに留学した。コロナ禍で音楽活動ができなくなると見通し、留学期間を1年延長し、昨年10月から職人に教えてもらってニッケルハルパの古式「コントラバスハルパ」をエゾマツの丸太を削って自作し、今年6月に完成した。
楽器は縦93センチ、横16センチ。弦15本のうち3本だけ使う。羊の腸で作った低音を出す弦に弓を常に当てる。
自作楽器の披露を兼ねて11月から関東ツアーを開始し、5カ所目の松阪公演を追加した。
トリタニさんは「体に合わせて長く作った。よくできた。大満足」と語り、「土臭くエネルギッシュな、自然と一体化した音が出る。演奏していても体に響く」とアピールしている。
コンサートでは中世の手回しバイオリン「ハーディーガーディ」やリコーダー、アコーディオン、マンドーラが登場。北欧の伝統詠唱法でスウェーデン伝承曲からオリジナルまで披露する。
前売り3千円、当日3500円。問い合わせはトリタニさんの音楽事務所サハラブルー=電話0598(22)1174=へ。