三重県議会一般質問 太陽光パネルリサイクルへ 技術開発や施設整備支援

三重県議会11月定例月会議は6日、田中智也(新政みえ、3期、四日市市選出)、山本佐知子(自民党、1期、桑名市・桑名郡)、倉本崇弘(草莽、2期、同)、濱井初男(新政みえ、3期、多気郡)の4議員が一般質問した。廃棄物対策局は太陽光パネルのリサイクルを促進するため、民間の技術開発や施設整備を支援する考えを示した。耐用年数が経過した太陽光パネルの大量廃棄が想定されることへの対応で、産業廃棄物税を支援の財源とする方針。山本議員への答弁で明らかにした。

■文化芸術、コロナ影響は ― 田中 智也議員(新政みえ)

新型コロナウイルス感染症の影響を把握するため、文化芸術関係の団体を対象としたアンケートを実施するよう要請。県当局は他の自治体などが実施したアンケートを踏まえて対策を進めると説明した。

【文化芸術】
田中議員 コロナ禍の活動自粛により、文化芸術のイベントが中止や延期を余儀なくされた。大阪市では財団法人を対象にアンケートを実施している。芸術や文化への影響を把握するため、県としても調査をすべきだと思う。

岡村環境生活部長 文化庁や他の自治体などが実施したアンケートをしっかりと確認して対応する。いずれの調査でも財政的支援を求める声が大きい。感染拡大を懸念してイベントの開催をちゅうちょする声もある。来年度の予算編成では支援を拡大したい。

【脱炭素】
田中議員 国は2050年のカーボンニュートラル(脱炭素)社会実現に向けて2兆円のグリーンイノベーション基金を設ける。一方、県は環境政策の枠で進めているが、産業政策の視点が弱いのでは。雇用経済部の関わりは。

島上雇用経済部長 2050年を見据えたイノベーションは、国のグリーン成長戦略にある産業分野を中心として、取り組むべき対応の検証や見直しを進めたい。脱炭素社会を目指す有識者会議を立ち上げ、中長期的な視点で対策を検討する。

■養殖ノリ被害対策は ― 山本 佐知子議員(自民党)

養殖のクロノリが魚などに捕食される被害が相次いでいるとし、県の対策を尋ねた。県当局は昨年度に捕食の様子を確認し、本年度からは養殖場への侵入を防ぐ網の効果を検証していることを明らかにした。

【太陽光発電】
山本議員 県内では中規模以上の太陽光発電施設が多く、それだけ処理される場合も廃棄物が多くなる。福岡県は全国に先駆けて太陽光パネルをリサイクルするシステムを設けた。県はどう対応するのか。支援に産廃税を活用すべき。

増田廃棄物対策局長 県内には太陽光パネルをリサイクルする施設がなく、埋め立てるか県外でリサイクルされている。適正処理に向けた監視指導や情報提供に加え、リサイクルの促進も必要。産廃税を活用して調査研究や開発、施設整備などを支援したい。

【クロノリ】
山本議員 クロノリも陸の獣害と同じように食害があり、魚に食べられてしまう。桑名では11月にノリの初物が採れたが、今は年が明けないと採れない。海水温が高く、魚が活発なことが原因と言われている。被害への対応は。

更屋農林水産部長 水産研究所がカメラを設置して調べたところ、カモやクロダイが群れでクロノリを補食する様子が昨年11月に桑名地区と伊勢地区の養殖場で記録された。本年度は桑名地区の養殖場で試験的に網を設置し、効果を検証している。

■IR誘致への見解は ― 倉本 崇弘議員(草莽)

IR(カジノを含む統合型リゾート施設)の誘致は「住民理解が必須」とし、知事に見解を尋ねた。一見知事は「県民が蓄えた富が場合によっては海外の事業者に流れてしまう」などと述べ、県内誘致には慎重な姿勢を示した。

【IR】
倉本議員 県は11月の木曽岬干拓地土地利用検討協議会で、企業からIRの提案があったと報告した。桑名市は再び誘致に積極的な姿勢を示している。全面的には反対しないが、住民理解が必須。木曽岬干拓地も適地とは言い難い。

知事 カジノには光と影がある。観光産業の強化には良い面もあるが、ギャンブル依存症や治安の悪化に加え、県民が蓄えた富が場合によっては海外の事業者に流れてしまう。地域住民の理解が最も大事。誘致したい自治体が住民の意向を確認する必要がある。

【観光業】
倉本議員 県は新型コロナの影響で落ち込んだ旅行の需要を喚起しているが、新しいビジネスモデルを構築しなければチャンスはない。支援が想定外の使われ方をした例もあり、反省も踏まえて施策を講じてほしい。中長期的な喚起策は。

小見山観光局長 みえ得トラベルクーポンは平日の割引率を引き上げて一定の成果があった。国は来年5月の大型連休から「GoToトラベル」を都道府県の事業として実施する計画をしている。その後も反動減対策や冬の閑散期対策など、切れ目のない支援をしたい。

■古道追加登録推進を ― 濱井 初男議員(新政みえ)

令和6年に世界遺産の登録から20周年を迎える熊野古道について、未登録となっている部分の追加登録に向けた取り組みを要望。県教委は「追加登録には地域の盛り上がりが必要」との認識を示した。

【県土づくり】
濱井議員 今年は東日本大震災と紀伊半島大水害の発生から10年。南海トラフ巨大地震の発生が懸念されている中で県は市町と連携しながら熱心に取り組んでいるが、強靱(きょうじん)な県土づくりに向けた道路整備は重要。知事の考えは。

知事 道路は観光や産業のためになくてはならないが、県民の命と暮らしを守るためにも必要。ミッシングリンク(未整備区間)は災害で一般道が通れなくなったときのため、なるべく早くつなげる必要がある。しっかりと道路整備を進めていく。

【熊野古道】
濱井議員 熊野古道伊勢路は平成16年に世界遺産として登録されたが、未登録の部分が追加で登録されるよう、機運を高めていくことが必要だと考える。関係機関が連携して早期の追加登録に向けて取り組むよう強く要望する。

木平教育長 登録後に新たに確認された古道の部分など、追加登録の候補となり得る地点の把握に努めている。追加登録に向けて、地域の盛り上がりや各市町の積極的な取り組みが重要となる。多くの人に実現したいと思ってもらえるよう努める。

<記者席 ― 「ネクタイ占い」は大当たり>

○…田中議員は「議長12番」と発言すべきところを「12番田中」と、議長が呼ぶはずの名前を誤って先取り。同僚議員からは笑いと共に「大丈夫か」との突っ込みも。

○…その後は「ネクタイ占い」と称して一見知事のネクタイを占うも、議場では「12番田中」発言への笑いが収まらず。やはりハプニングは準備したネタよりウケが良い。

○…その占いで「ストライプのネクタイは自己主張が強い」とされた一見知事は、弟に「兄貴は目立とうとする」と言われていたと紹介して「ちょっと考えます」と反省の弁。

○…ところが「ストライプが好きで、フランスでもばかにされながら着けていた」などと自らのエピソードを延々と披露して「長くてすみません」。占いは大当たりだ。