意図的に随意契約か 公共工事で、伊賀市調査 三重

公共工事の一般競争入札を避けるために随意契約をした可能性があるとして、三重県の伊賀市が調査に着手したことが2日、市への取材で分かった。事前に調査した市議は「入札の基準に達しない契約額にするため、意図的に発注を分割した疑いがある」と指摘しており、市は関係職員への聞き取りを進めている。

市は森中秀哲市議(草の根・無所属フォーラム)から指摘を受けて調査を決めた。森中氏は津市職員が意図的な公共工事の分割発注をしていた問題の発覚を受け、伊賀市についても調査を進めていた。

森中氏が調べたところ、市が昨年4月から今年10月までの間に発注した公共工事のうち、工事の内容が類似し、工事の時期や場所が近く、同じ部署が発注の作業を担当した随意契約が28件に上った。

このうち、ある市営住宅の修繕工事では、2軒分の工事を126万5千円と124万3千円で別々に契約した。ただ、この2軒は隣接しているほか、市は同じ時期に同一の業者と契約を結んでいた。

市の会計規則では、緊急の場合などを除いて公共工事の随意契約の上限を130万円と定めている。市では昨年度中の随意契約157件のうち、120万円台の契約が35件に上ったという。

これらの契約を担当した職員の一部は森中氏の聞き取りに「入札になると時間がかかってしまう」「年度末で時間がなかった」などと説明し、入札を回避するために分割発注をしたことは否定したという。

市は昨年度以降の随意契約に関わった職員への聞き取りを進め、随意契約での発注が適切だったかどうかを判断する方針。一定の調査結果をまとめ、今月9日に予定される森中氏の一般質問で報告する。

森中氏は「官公庁の発注は入札が基本。随意契約を安易に運用している実態があるのでは」と指摘。「契約前の見積もり合わせが適正な契約額を決める手段として効果的に機能していないのでは」と話した。

市の幹部は取材に「随意契約に合理的な理由があれば問題はないが、全てが適切な発注だったかどうかは現段階では分からない」と説明。「不適切な発注と判断した場合は職員の処分もあり得る」と語った。