津 共同通信の山根氏が講演 岸田政権の行方 三重

【講演する山根氏=津市大門で】

【津】伊勢新聞政経懇話会11月例会が18日、三重県津市大門の津センターパレスであった。共同通信社の山根士郎政治部長が「岸田政権の行方」と題して講演し「来夏の参院選後、憲法改正論議が思わぬ形で進む可能性がある」との認識を示した。

山根氏は、岸田政権について「(来夏の)参院選を乗り切るのが至上命令」と強調。「岸田政権は経済のことしか頭にない。国内総生産(GDP)で良い数字を出して経済対策に効果があったとアピールしつつ来年の参院選に臨みたいというのが本音」と述べた。

岸田文雄首相直轄の「新しい資本主義実現会議」が来年6月までに報告書をまとめることから「弾みを付けて参院選に臨むことになる」と説明。「来夏までは痛みを伴う政策は出さない。世論で賛否が分かれるようなものは参院選後になる」との見通しを示した。

その上で、10月31日投開票の衆院選で当選した新人議員に10月分の文書通信交通滞在費100万円が満額支給されたことを問題視した維新に注目。「衆院選で躍進し、すぐに国民にアピールできた。しばらく維新が台風の目のような立ち位置になる」と語った。

勢力を増した維新が停滞する改憲論議の進展を迫っていることに加えて「岸田首相は安倍晋三元首相と比べてリベラル。参院選を控える中で保守支持層を意識せざるを得ない」と指摘。「参院選後、憲法改正論議が国会で進む可能性が出てきた」と述べた。

山根氏は慶大卒。平成二年に共同通信社に入社。政治部で自民党の宏池会(現・岸田派)や清和会(現・安倍派)、福田康夫官房長官番などを担当。21年から仙台編集部デスクを務め、東日本大震災を取材した。23年に政治部へ戻り、昨年9月から現職。