鼻ワクチン、有効性確認 三重大とバイオコモ 新型コロナ、動物実験で 三重

三重大(三重県津市)と菰野町の創薬ベンチャー「バイオコモ」は、共同開発している鼻から噴霧するタイプの新型コロナウイルスワクチンについて、動物実験で有効である可能性を確認したと発表した。副反応の可能性が低く、ブースター接種(追加接種)の役割も期待できるという。米科学誌「iScience」の電子版に17日午前11時(日本時間18日午前1時)に掲載した。

同大などによると、ハムスターに鼻スプレーワクチンを投与した結果、肺のウイルス量は1回の接種で1億分の1未満となり、増殖を抑制した。鼻のウイルス量も2回の接種で100万分の1未満となった。

三重大院医学系研究科の野阪哲哉教授は「ハムスターはウイルスがよく増える動物の一つ。ハムスターに投与した実験でワクチンの効果が得られているので、人間への効果がかなり期待できる」と強調した。

鼻スプレーワクチンは海外で「次世代型ワクチン」として開発競争が活発化。2者で開発中のワクチンは体内で増殖しないため、副反応の可能性が低く、安全性が高い点で海外のワクチンと差別化を図っている。

現在はワクチンの有効性を確認し終えた段階。今後は品質や安全性を確認する段階に入る。安全性を確認した上で、人に投与する臨床試験(治験)を1年以内に開始することを目指している。

バイオコモの福村正之社長は、米科学誌への掲載に「今までやってきたことがワクチンとして効果があると認められたことになる。実用化していく際のエビデンスになる」と期待感を示した。