
【津】三重県産「伊勢ひじき」の出前授業が12日、津市大谷町の三重調理専門学校であった。海草加工業の北村物産=伊勢市東大淀町=の北村裕司社長(58)が1年コースの18人に歴史や製法を解説した。
県内の食関連産業と教育機関で構成する「みえ食の人財育成プラットフォーム」の産学連携事業の一環。
北村社長は江戸時代初期の史料に伊勢の国の名産として「鹿尾菜(ひじき)」が登場することを紹介。
現在国内に流通するひじきのうち国産は15%しかないものの、伝統的な製法は受け継がれており、良質のひじきを取るため収穫時期を限定するなど「最近は誇りを持ってやる漁師が増えた。少しでも高く買って生産者の思いをつなげたい」と話した。
生徒は伊勢志摩産と県外や海外産のひじき計6種類を産地を隠して食べ比べ、食後のアンケートでは半数以上が伊勢志摩産を選んだ。
岩屋佑季さん(19)は「実際に食べて違いがよく分かった。ひじき本来の風味を知ることができた」と感想を話した。