県予算「調整方針」を公表 「厳しい財政」記載見送り 三重

【長期計画の策定について説明を受ける全員協議会=三重県議会議事堂で】

三重県は12日の県議会全員協議会で、令和4年度当初予算の「調製方針」を公表した。例年の方針にあった「厳しい財政状況」との文言は記載を見送った。県財政が改善状況にあることを踏まえたとみられる。

県の予算調製方針は少なくとも平成10年代中頃から、財政状況について「極めて厳しい」「かつてなく厳しい」などと記述し続けてきたが、今回は「機動的かつ弾力的な財政運営がしづらい状況」と表現した。

この理由について、財政課の担当者は「厳しいと言うと予算を削減するだけに聞こえる。予算にメリハリを付けたいという思いを伝えたかった。財政状況に対する基本的な認識は変わっていない」と説明する。

今回の予算調製方針でも一般財源の歳入が前年度当初予算比27億円増の5663億円に上ると見込みつつ、歳出の9割以上を義務的経費が占めることから「事業の見直しを徹底する」としている。

「ハコ物」と呼ばれる県有施設についても「原則として新たな着手を当面は見合わせるが、老朽化した施設で極めて緊急度の高い場合のみ予算要求できる」とする令和2年度当初予算からの方針を維持した。

一方、ある幹部職員は取材に「財政は改善傾向にある。以前と比べれば厳しい状況ではない」と明かす。借金返済に充てる公債費が令和5年度予算から減少に転じる見込みとなっていることを理由に挙げる。