津・白山 風車建設を一時停止 住民抗議で住友林業 三重

【記者会見で、住友林業の計画を公表する高須世話人=三重県庁で】

三重県津市白山町の住民でつくる市民団体「青山高原保健休養地住民の会」は10日、町内で風力発電施設の建設を進めている住友林業(本社・東京都)から、工事をいったん停止するとの回答を受けたことを明らかにした。

市民団体によると、同社は同町垣内南布引の社有林などで風車4基(7・49メガワット)の建設を計画。自主的な環境影響調査や固定価格買い取り制度(FIT)の認定を経て、昨年7月から工事を進めている。

市民団体は建設現場から1キロほどの距離にある同町伊勢見の住宅地「青山高原保健休養地」の住民ら約40人で構成。療養のために移住した住民も多いため、風車の騒音などによる健康被害を懸念している。

市民団体は「工事が始まるまで計画を知らされていなかった」などとして、説明会の開催を要求。これを受けて同社は8月と9月に説明会を開いたが、市民団体は建設中止を求める抗議文を同社に提出した。

同社は5日付で市民団体に送付した回答書で「工事をいったん停止して騒音の再調査などを実施し、話し合いを継続する」などと説明。安全面での工事を済ませた後に工事を停止する意向を示した。

また、着工前に住民向け説明会を開かなかった理由については「管理会社には事業概要を伝えていた。管理会社から住民に事業概要が当然に伝達され、了承されたと受け止めていた」などと説明したという。

市民団体のメンバーが10日、県庁で記者会見し、同社の回答書を公表。高須梓世話人は「住民の熱意が伝わった。風車が回れば体調を壊して出て行かざるを得ない人もいる。設置に断固反対する」と話した。

同社コーポレート・コミュニケーション部は取材に対し、工事を停止することを認めた上で「より詳細に環境への影響を調査する。住民に安心してもらえるよう、丁寧な説明と話し合いに努める」と話した。