県税収入の一部 41億円会計処理を失念 令和2年度の一般会計予算 三重

三重県が令和2年度の一般会計予算に計上した県税収入の一部について、予定していた翌年度への繰り越し手続きを失念していたことが県への取材で分かった。県財政への影響はないが、庁内からは「財政運営に対する信頼を損ないかねない」との指摘も。総務部は「予算の適切な執行に努める」としている。

県によると、手続きを失念したのは、県税収入のうち約41億円。県は年度内の支出はないと見込み、貯金に当たる財政調整基金(財調)に積み立てる補正予算案を昨年12月の県議会に提出して可決された。

しかし、実際は今年5月末の出納閉鎖までに積み立ての手続きをしていなかった。これにより、財調に積み立てる予定だった41億円は、結果として事業に支出する必要がない「不用額」として処理された。

財政課の職員が積み立ての手続きを忘れたことが原因。出納閉鎖後になって失念に気付いたという。県では元年度末から新型コロナ対応の補正予算案の提出が相次ぎ、同課の業務は例年より繁忙になっている。

国からの交付金が不用額として処理されれば返還の義務が生じる可能性もあるが、今回は県税収入だったことから結果的には全額が翌年度の一般会計に繰り越された。交付金の算定などにも影響はないという。

一方、ある職員は取材に「実害があったかどうかが問題ではない。議決を経て決まっていたことが事務作業のミスで実施できなかったとすれば、県民の信頼を低下させかねない」と指摘した。

県は積み立てを失念した41億円を、本年度中にも財調へ積み立てるなどして対応する方針。財政課は「議会に可決していただいた補正予算を適切に執行できなかったことを申し訳なく思う」としている。