三重県議会常任委 保護者の8割「進学先候補 県立大設置是非アンケート

【アンケート結果の報告を受ける戦略企画雇用経済常任委=三重県議会議事堂で】

三重県議会は25日、戦略企画雇用経済、防災県土整備企業、教育警察の各常任委員会を開いた。県は設置の是非を検討している県立大について、高校生と保護者に実施したアンケートの結果を報告。新たな県立大を「進学先の候補として考える」と答えた割合は保護者が8割に達したが、生徒は約5割にとどまった。県は「設置のニーズは一定ある」とし、年度内にも必要性の有無を判断する方針。

〈戦略企画雇用経済=野村保夫委員長(9人)〉

アンケートは6―7月にかけて、県内の高校2年生と保護者の計約3万2千人に実施。約78%に当たる2万4888人から回答を得た。

【県立大】
「県内に公立大が新設されれば進学の候補として考えるか」との質問に、保護者の82%が「考える」、16・5%が「考えない」と回答。考えると答えた理由の最多は「学費が安いイメージ」(67・7%)だった。

一方、生徒では「候補として考える」が49・2%、「考えない」が49・3%だった。考える理由の最多は「自宅から通える」で61・3%。考えない理由の最多は「他に志望する進学先がある」で65・6%だった。

このほか、県内での進学を希望する保護者の割合は37・1%だったが、生徒では19・1%。将来は県内での就職を考えていると答えた割合も保護者は39・3%だったが、生徒では19・6%だった。

戦略企画部は「県立大に対する生徒の考えは拮抗(きっこう)しているが、候補として考えると回答した実数は4千人を超えている。県立大の設置に対するニーズは一定あると考えられる」としている。

〈防災県土整備企業=山崎博委員長(8人)〉

県は紀伊半島大水害から10年の節目を迎えるのに合わせて、11月14日に熊野市民会館と市立木本小学校を主会場に初めて風水害を想定した訓練を実施すると報告した。

【防災訓練】
県によると、訓練では東紀州を中心に紀伊半島大水害と同じ規模の記録的な大雨が発生したと想定。県内で新型コロナウイルスの感染が拡大していることも想定に加える。

訓練では、三重、和歌山両県の防災ヘリコプターで互いの被災地の状況を調査し、異なるシステムを導入している両県庁間でヘリの映像を伝送。消毒の徹底など感染症対策を取り入れた避難所運営に取り組む。

東豊委員(草莽、3期、尾鷲市・北牟婁郡)は「避難所は女性にとって非常に生活しにくいインフラを活用しなければならない。被災者が尊厳をもって生活できる避難所をどのように考えるか」と尋ねた。

野呂幸利防災対策部長は「避難所が十分ではないという認識はある。女性や要支援者の視点は重要。改善するため、みんつく予算などを活用しながらやっている」と述べた。

〈教育警察=田中祐治委員長(8人)〉

県教委は新型コロナウイルスの感染拡大で延期していたみえ夜間学級体験教室「まなみえ」を10月5日に開講したと報告した。12月まで20回にわたって実施し、夜間中学のニーズや課題を検証する。

【夜間中学】
県教委によると、不登校などで義務教育が不十分だった人や外国人ら10―50代の14人が受講を希望。うち9人が参加している。四日市と津の2カ所で開き、これまでに6回実施した。

県教委は受講生によって日本語の習熟度や学力に違いがみられるため、個別指導を取り入れていると説明。受講生や昨年度のニーズ調査に協力した人を対象にアンケートを実施し、課題を分析する。

喜田健児副委員長(新政みえ、1期、松阪市)は「県内には日本語教室があるのですみ分けをするのか、日本語指導も取り入れるのか。最終的なイメージ像は」と尋ねた。

県教委の担当者は「あくまで中学校段階のあらゆる教科を学ぶ場。日本語教育に特化するのは方向性が異なる。日本語教室と連携を取りながら日本語能力を高めていく」と述べた。