ネコギギ飼育引継ぎ 水産高生が繁殖挑戦 志摩マリンランド、いなべ市から 三重

【飼育、繁殖に取り組むネコギギを観察する生徒ら=志摩市志摩町和具の水産高校で】

【志摩】国の天然記念物で絶滅危惧種に指定されている淡水魚「ネコギギ」の保護増殖を目指し、今年3月末に営業休止した三重県志摩市阿児町の水族館「志摩マリンランド」と、員弁川水系のネコギギ復活に取り組むいなべ市教委で飼育されたネコギギが23日、同市志摩町の水産高校に搬入された。今後は同市教委の事業の一環として同校が飼育を継続し、種の保存に取り組む。

ネコギギはナマズの仲間で三重や愛知、岐阜県の河川にのみに生息する淡水魚。同水系では、ネコギギの絶滅を危惧した県教委が平成15年度から保護増殖事業を実施。同18年度から事業を引き継いだ同市教委はマリンランドに委託し、連携して繁殖に取り組んできた。現在は、同市教委と複数の施設で計400匹を飼育中で、増殖したネコギギは同水系に放流している。

マリンランドの営業休止を受け、同館内に設置された「高校生水族館」で生徒らが企画や展示管理を行うなど交流があった同校は自分らに何かできないかと考え、ネコギギの飼育を引き継ぐことにした。

ネコギギはマリンランドが増やした87匹のうち84匹を同市教委に戻し、残る雌3匹と同市教委の雄3匹の計6匹が同校へ。水産資源科アクアデザインコースの2年生が同事業の担当者やマリンランドの里中知之館長から助言を受け、家系管理をしながら飼育に取り組む。繁殖に成功した場合は同水系への放流を予定している。

この日は、里中館長や同市教委ら関係者が同校を訪れ、飼育に関する協定書を披露。事業の担当者がネコギギの危機的状況や事業内容を説明した。2年生7人は資源増殖実習棟の水槽にネコギギを移し、里中館長が水温や餌の管理、繁殖の注意点などをアドバイスした。