<三重選挙区・3区を行く>強固な地盤の岡田氏 再起を賭ける石原氏

小選挙区制が導入された平成8年以来、元副総理で立憲前職の岡田克也氏が君臨し続けている三重3区。元菰野町長で自民新人の石原正敬氏が岡田氏の強固な地盤をどこまで切り崩せるかに注目が集まる。

自民党は3区に候補者を擁立し続けているが、岡田氏に敗北を喫している。その票差は圧倒的で、自民候補のほとんどは岡田氏の半分以下の得票にとどまり、26年以降は比例復活当選さえ許されていない。

自民党にとって圧倒的に厳しい選挙区での出馬を決めた石原氏。立候補を表明した7月から3カ月ほどの短い準備期間で「なんとか石にかじりつきたい」と、つじ立ちや駅立ちなど地道な活動に奔走する。

石原氏は「鈴木英敬氏退任後の知事にと期待された人物」(自民党県議)。だが、4選を目指した平成31年の町長選で現職に敗れてしまった。陣営幹部は今回の立候補を「彼の再起を賭けた挑戦」とみる。

町長以前は県議を務めていたこともあり「政治経験が今回の選挙に生かされているので、非常に戦いやすい」(陣営幹部)。町長選の落選後に民間企業の役員を務めた経験も強みとしてアピールする。

ただ、地元の菰野町で知名度はあるものの、四日市市や桑名市など他地域での浸透は不十分。特に大票田の四日市市では、知名度の向上が必須となる。公示後には国会議員らと共に街宣し、支持の拡大を図る。

鉄壁を誇る岡田氏は、今回も隙を見せていない。新型コロナウイルスの感染拡大で活動が制限される中、コロナ禍の選挙戦にいち早く対応しようと屋外での「青空座談会」を約1年半前から実施していた。

今年の4月ごろからは約200カ所で開催。感染症対策のため動員はかけず、ポスティングで参加を募っている。参加者がたった一人だけの会場もあったというが、「それでもいい」と活動を続けてきた。

言わずと知れたイオンの御曹司だが「岡田氏の強さをイオンのせいにしているうちは絶対に勝てない」と自民党県議が認めるほど活動は細かい。今回も「自民の比例復活を認めないほどに頑張る」(陣営幹部)。

公示後の12日間の半分は立憲民主党候補者の応援のため、全国を回る予定。自らの選挙区での圧倒的な勝利だけでなく、全国の立憲民主党候補を一人でも多く当選させることを目指している。