
【鳥羽】三重県の鳥羽市は11日、フランス出身のポーリン・カゾさん(32)を国際交流員(CIR)として委嘱した。来年7月31日までを任期とし、市民交流を図りながら海女文化などの魅力発信や観光誘客を図る。
CIRは、国が国際交流の推進に向けて海外から招致した青年を地方自治体等で任用するJETプログラムに基づく任用制度。
任用先での国際交流関係事務の補助を主な業務としており、鳥羽市では観光課に配属後、観光コンテンツの発掘やSNS(会員制交流サイト)などを活用した情報発信、イベントや異文化交流活動への参加、パンフレットの翻訳業務などに当たるとしている。
ポーリンさんはフランスのトゥールーズ出身で、地元の大学を卒業後、外務省やNGOで活動。フランス語のほか英語やポルトガル語、日本語も話せるといい、訪日はホストファミリーと過ごした東京での生活以来12年ぶりという。
市役所での委嘱式で、ポーリンさんは初めて訪れた鳥羽の印象について「豊富な自然で海も近くゆっくりできる」と話し、「まずは市民との交流を楽しみにしている。一生懸命やりたいのでよろしくお願いします」と日本語であいさつした。
海女文化発信のため、2年前にフランスを訪問している中村欣一郎市長は「コロナ禍で訪仏の成果を摘み取ることが出来ず残念な思いがあった。鳥羽の魅力をしっかり発信して発展に貢献してほしい」と話した。