伊勢の映画文化を知って 伊勢古市参宮街道資料館で企画展 三重

【かつて伊勢にあった映画館にまつわるチラシや映画ポスターが並ぶ会場=伊勢市中之町の伊勢古市参宮街道資料館で】

【伊勢】かつて三重県伊勢市に10軒以上が立ち並んだ映画館の歴史や、伊勢志摩を舞台にした映画などを紹介する企画展「伊勢のシネマ」が、同市中之町の伊勢古市参宮街道資料館で開かれている。24日まで。

大正4年に市内最初の常設映画館として開館した「帝国座」、前身の芝居小屋から戦後映画館に転向し、現在も伊勢志摩地域唯一のミニシアターとして親しまれる「伊勢進富座」など、最盛期の昭和30年代に10館以上あった映画館について、写真や解説パネルで紹介。各館が発行したチラシ約60点やチケットなども並ぶ。

そのほか、鳥羽市の離島・神島が舞台となった映画「潮騒」をはじめ、二見旅館街や伊勢志摩スカイラインなど、この地域で撮影された映画をポスターで紹介。伊勢市の旧県立第四中学(現宇治山田高校)出身の映画監督小津安二郎(1903―63年)を伝えるコーナーでは、小津の幼少期や学生時代の写真パネルなどを展示した。

まだ伊勢に映画館がなかった1897年、同資料館近くにあった芝居小屋「長盛座」で、市内で初めて映画が上映されていたことにちなみ、企画した。世古富保館長(73)は「昭和の半ばまで映画館が軒を連ね、にぎわった。当時を知る人には懐かしく、若い世代には新鮮な伊勢の映画史を通じ、郷土の歴史に興味を持ってもらえたら」と話していた。