バナメイエビ陸上養殖 4か月で10cm、生存64% 尾鷲商議所が成果発表 三重

【陸上養殖によって成長したバナメイエビ=尾鷲市天満浦の県水産研究所尾鷲水産研究室で】

【尾鷲】尾鷲商工会議所は5日、三重県尾鷲市天満浦の県水産研究所尾鷲水産研究室で、三重大学や県栽培漁業センターなどの協力を得て取り組んだバナメイエビの陸上養殖試験の成果を発表した。

同商議所は、中部電力尾鷲三田火力発電所跡地の活用を推進する「おわせSEAモデル」の「働く場所・楽しむ場所の創出」プロジェクトを担当している。広域ごみ処理施設などで発生する排熱の利用方法として、水槽の加温が効果的なエビの陸上養殖を推進している。

今年6月に1750匹の稚エビの養殖を開始し、1匹あたり重さ約0・5グラム、体長1センチ程度だった稚エビが、約4か月で重さは平均約9グラム、体長10センチ程度にまで成長した。現在の生存率は約64%。本試験で成長したエビは、生で食べられるエビとして外食産業や小売業での販売を検討中。

養殖には、日本で前例の少ない閉鎖式バイオフロック養殖システムを採用した。養殖水槽に投入した微生物がエビの排せつ物などを分解し、アンモニアなどの有害物質の発生を防ぐことで、エビが病気になりにくくなるなどの効果がある。また、水槽の浄化が不要なため、コストも削減される。

今後は、養殖に成功したエビのマーケティング調査を実施する。同商議所プロジェクト室の山本浩之室長は「生産は想定以上に順調に進んでいる。尾鷲、東紀州の新たな資源として売り出していきたい」と話した。