三重県教委争う可能性示唆 自殺生徒遺族の提訴で、教育長

【定例記者会見で、訴訟への考えを述べる木平教育長=県庁で】

三重県教委は24日の教育委員会定例会で、県立高1年の男子生徒が自殺したのはいじめが原因だったとして、遺族が当時の生徒4人と県に対し、約7400万円の支払いを求めて津地裁に提訴したと報告した。

県教委によると、遺族は上級生や同級生によるいじめが原因で男子生徒が自殺したと主張。男子生徒が所属していた部活動の顧問が相談を受けても積極的に対応せず、注意義務違反があったと訴えている。

木平芳定県教育長は定例会後の定例記者会見で「将来のある高校生が自ら命を絶ち、訴訟が提起されたことを非常に重く受け止めている。二度とこうしたことが起こらないように取り組む」と述べた。

訴訟への対応については「慎重に検討し、答弁書で示す」などとして明言は避けた一方で「顧問は注意義務違反に相当するとは言えないのではないかと検討している」などと述べ、争う可能性を示唆した。

県教委によると、男子生徒は平成30年8月19日に自殺。県教委の第三者委員会は調査報告書で、無料通信アプリLINE(ライン)への投稿など六件のいじめについて、自殺との因果関係を認めた。

一方、県教委が加害者とされる生徒への聞き取りをしていなかったことなどから、遺族は「調査が不十分だ」として再調査を要望。県は昨年8月に別の第三者委員会を設置し、再調査を進めている。