
【津】美術公募団体モダンアート協会会員の鈴木律子さん(50)=三重県鈴鹿市三宅町=の個展が22日、津市中央の三重画廊で始まった。クスノキを使い自然のエネルギーを表現した大小の彫刻作品計17点を展示している。26日まで。
鈴木さんは特別支援学校の教員と並行し制作をしており、個展やグループ展で作品を発表している。
長さのあるクスノキの製材を使い、水がしたたり落ちるさまを時間の流れと重ねて表現した「雫」や、長さや形の違う複数の流れを組み合わせた壁面レリーフ「unit」などがある。
今回の「雫」シリーズでは、木彫を鉄のフレームで囲いコロナ禍で閉鎖的になっている今を表現したといい、抑えた照明と高さのある作品による陰影が幻想的な空間を作り出している。
鈴木さんは「自分と対話する(創作の)時間と職場で子どもたちから学ぶ時間の両方が必要」だとし「難しい時代を生きる子に生き方にはいろんな形があると伝えたい。作品からエネルギーを感じて元気になってもらえるといい」と話した。